二級建築士の過去問
令和5年(2023年)
学科1(建築計画) 問16

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

二級建築士試験 令和5年(2023年) 学科1(建築計画) 問16 (訂正依頼・報告はこちら)

建築物の床面積及び各部の勾配に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • ユニット型指定介護老人福祉施設において、1人用個室の内法寸法による床面積を、15m2とした。
  • 保育所において、5歳児を対象とした定員25人の保育室の内法寸法による床面積を、60m2とした。
  • 一戸建て住宅において、厚形スレート葺の屋根の勾配を、3/10とした。
  • 自走式の地下駐車場にある高低差4mの自動車専用傾斜路において、傾斜路の始まりから終わりまでの水平距離を、20mとした。
  • ビジネスホテルにおいて、「延べ面積」に対する「客室部門の床面積の合計」の割合を、70%とした。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、建築物の床面積や各部の勾配に関する設計基準や法令に基づいた適切な計画に関するものです。

床面積や勾配は、建物の機能性、安全性、快適性に直接関わる要素です。

解答の際には、具体的な法令や基準に照らして、選択肢が適切かどうかを確認することがポイントです。

選択肢1. ユニット型指定介護老人福祉施設において、1人用個室の内法寸法による床面積を、15m2とした。

この選択肢は適当です。

ユニット型指定介護老人福祉施設における1人用個室の床面積については、法令である「介護保険法施行規則」に基づき、1人当たりの床面積が15m²以上とされています。

選択肢2. 保育所において、5歳児を対象とした定員25人の保育室の内法寸法による床面積を、60m2とした。

この選択肢は適当です。

保育所の設計基準において、5歳児の保育室の床面積は、定員1人あたり1.65m²以上とされています。

定員25人の場合、必要な床面積は約41.25m²(25人×1.65m²)です。

選択肢3. 一戸建て住宅において、厚形スレート葺の屋根の勾配を、3/10とした。

この選択肢は適当です。

一戸建て住宅における屋根の勾配は、厚形スレートの場合、3/10(30%)の勾配は適切です。

勾配が緩いと雨水の流れが悪くなりますが、3/10は屋根材としての耐久性と排水性を確保するために問題ありません。

選択肢4. 自走式の地下駐車場にある高低差4mの自動車専用傾斜路において、傾斜路の始まりから終わりまでの水平距離を、20mとした。

この選択肢は不適当です。

自走式地下駐車場の傾斜路の勾配については、一般的に1/6(16.7%)以内が推奨されています。

高低差4mの場合、水平距離は少なくとも24m(4m ÷ 0.167)必要です。

20mの水平距離では、勾配が急すぎて自動車の走行が難しく、車両の安全性や使い勝手に影響を及ぼす可能性があります。

選択肢5. ビジネスホテルにおいて、「延べ面積」に対する「客室部門の床面積の合計」の割合を、70%とした。

この選択肢は適当です。

ビジネスホテルの設計において、客室部門の床面積の割合が70%というのは、標準的な基準の範囲内です。

ホテルの設計においては、客室の占有面積が全体の面積に対して大きな割合を占めるのが一般的です。

これは、ホテルの主要な機能である宿泊施設の面積を十分に確保するための設計基準に合致しています。

まとめ

この問題は、建築物の設計における床面積や勾配の適切な設定について理解を問うものです。

設計においては、各施設の利用目的や機能性、安全性を考慮した基準に基づく計画が重要です。

法令や設計基準を正確に理解し、それに従って適切な面積や勾配を設定することが、建物の快適性と機能性を確保するためのポイントとなります。

参考になった数1