二級建築士の過去問
令和5年(2023年)
学科2(建築法規) 問9

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問題

二級建築士試験 令和5年(2023年) 学科2(建築法規) 問9 (訂正依頼・報告はこちら)

建築物の防火区画、隔壁等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
  • 天井のうち、その下方からの通常の火災時の加熱に対してその上方への延焼を有効に防止することができるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものを、「強化天井」という。
  • 主要構造部を準耐火構造とした4階建ての共同住宅で、メゾネット形式の住戸(住戸の階数が2で、かつ、床面積の合計が130m2であるもの)においては、住戸内の階段の部分と当該部分以外の部分とを防火区画しなくてもよい。
  • 建築基準法施行令第136条の2第二号ロに掲げる基準に適合する地上3階建ての事務所であって、3階に居室を有するものの竪穴部分については、直接外気に開放されている廊下と準耐火構造の床若しくは壁又は建築基準法第2条第九号の二ロに規定する防火設備で区画しなければならない。
  • 延べ面積がそれぞれ200m2を超える建築物で耐火建築物以外のもの相互を連絡する渡り廊下で、その小屋組が木造であり、かつ、桁行が4mを超えるものは、小屋裏に準耐火構造の隔壁を設けなければならない。
  • 配電管が防火床を貫通する場合においては、当該管と防火床との隙間をモルタルその他の不燃材料で埋めなければならない。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は施行令の第4章耐火構造、準耐火構造、防火構造、防火区画等に関する問題です。

各選択肢に対して、法令上の基準に照らして正誤を判断しましょう。

選択肢1. 天井のうち、その下方からの通常の火災時の加熱に対してその上方への延焼を有効に防止することができるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものを、「強化天井」という。

この選択肢は正しいです。

令第112条第4項第一号より、強化天井とは天井のうち、その下方からの通常の火災時の加熱に対してその上方への延焼を有効に防止することができるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものをいいます。

選択肢2. 主要構造部を準耐火構造とした4階建ての共同住宅で、メゾネット形式の住戸(住戸の階数が2で、かつ、床面積の合計が130m2であるもの)においては、住戸内の階段の部分と当該部分以外の部分とを防火区画しなくてもよい。

この選択肢は正しいです。

令第112条第11項第二号より、以下の部分は防火区画としてなくても良いとされています。

その部分とは、階数が3以下で延べ面積が200㎡以内の一戸建ての住宅又は長屋若しくは共同住宅の住戸のうちその階数が3以下で、かつ、床面積の合計が200㎡以内であるものにおける吹抜きとなっている部分、階段の部分、昇降機の昇降路の部分その他これらに類する部分のことを言います。

選択肢3. 建築基準法施行令第136条の2第二号ロに掲げる基準に適合する地上3階建ての事務所であって、3階に居室を有するものの竪穴部分については、直接外気に開放されている廊下と準耐火構造の床若しくは壁又は建築基準法第2条第九号の二ロに規定する防火設備で区画しなければならない。

この選択肢は誤りです。

令第112条第11項より、第136条の2第第二号ロに掲げる基準に適合する建築物で、3階以上の階に居室を有するものの竪穴部分については、当該竪穴部分以外の部分と準耐火構造の床若しくは壁又は法第二条第九号の二ロに規定する防火設備で区画しなければならないとされています。

ただし、これは直接外気に開放されている廊下、バルコニーその他これらに類する部分を除くとされているため本選択肢は誤りです。

選択肢4. 延べ面積がそれぞれ200m2を超える建築物で耐火建築物以外のもの相互を連絡する渡り廊下で、その小屋組が木造であり、かつ、桁行が4mを超えるものは、小屋裏に準耐火構造の隔壁を設けなければならない。

この選択肢は正しいです。

令第114条第4項より、延べ面積がそれぞれ200㎡を超える建築物で耐火建築物以外のもの相互を連絡する渡り廊下で、その小屋組が木造であり、かつ、けた行が4mを超えるものは、小屋裏に準耐火構造の隔壁を設けなければならないとされています。

選択肢5. 配電管が防火床を貫通する場合においては、当該管と防火床との隙間をモルタルその他の不燃材料で埋めなければならない。

この選択肢は正しいです。

令第113条第2項より、前条第20項の規定は給水管、配電管その他の管が防火壁又は防火床を貫通する場合について準用するとされており、令第112条20項によると、給水管、配電管その他の管が貫通する場合においては、当該管と準耐火構造の防火区画との隙間をモルタルその他の不燃材料で埋めなければならないとされています。

 

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