二級建築士 過去問
令和6年(2024年)
問3 (学科1(建築計画) 問3)

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問題

二級建築士試験 令和6年(2024年) 問3(学科1(建築計画) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

建築環境工学に関する用語とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
  • BOD ――― 生物化学的酸素要求量(水質汚濁を評価する指標)
  • MRT ――― 予測不満足者率(温熱環境に不満足・不快さを感じる人の割合)
  • VOC ――― 揮発性有機化合物(揮発性を有し、大気中で気体状となる有機化合物の総称)
  • CASBEE ――― 建築環境総合性能評価システム(建築物の環境性能を総合的に評価する手法)
  • ET* ――― 新有効温度(気温、湿度、気流、放射、着衣量、代謝量を総合的に評価できる熱平衡式に基づいた指標)

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この過去問の解説 (2件)

01

環境工学の分野で使われている略語に関する問題です。

選択肢1. BOD ――― 生物化学的酸素要求量(水質汚濁を評価する指標)

組み合わせは正しいです。

BOD(生物化学的酸素要求量)は水質汚染を評価する指標の一つであり、汚染物質を微生物が酸化分解するときの酸素の量です。COD(化学的酸素要求量)とあわせて、覚えておくと良いでしょう。

選択肢2. MRT ――― 予測不満足者率(温熱環境に不満足・不快さを感じる人の割合)

組み合わせが間違っています。

MRTは平均放射温度を指しています。予想不満足者率は、PPDと言います。

選択肢3. VOC ――― 揮発性有機化合物(揮発性を有し、大気中で気体状となる有機化合物の総称)

組み合わせは正しいです。

VOC(揮発性有機化合物)はシックハウス症候群などの原因になっており、大気中の濃度を抑えることが抑える必要があります。

選択肢4. CASBEE ――― 建築環境総合性能評価システム(建築物の環境性能を総合的に評価する手法)

組み合わせは正しいです。

CASBEE(建築環境総合性能評価システム)は建築物や都市計画などに関して、環境性能を様々な観点から評価するシステムです。

選択肢5. ET* ――― 新有効温度(気温、湿度、気流、放射、着衣量、代謝量を総合的に評価できる熱平衡式に基づいた指標)

組み合わせは正しいです。

ET*(新有効温度)は湿度50%を基準にして、気温、湿度、気流、放射、着衣量、代謝量の6つの要素から総合的に適した温度を求める指標です。SET*(標準新有効温度)もあわせて覚えておきましょう。

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02

どれも重要な環境用語です。

確実に覚えましょう。

選択肢1. BOD ――― 生物化学的酸素要求量(水質汚濁を評価する指標)

正しい組み合わせです。

BODは、Biochemical Oxygen Demand

(生物化学的酸素要求量)の略で、水質汚濁の指標です。

有機物が微生物によって分解される際、消費する酸素量を示します。

選択肢2. MRT ――― 予測不満足者率(温熱環境に不満足・不快さを感じる人の割合)

誤った組み合わせです。

■MRT(平均放射温度)

 全方向から受ける熱放射を平均化した温度。

 暑さを示す温熱指標です。

 

■PPD(予測不満足者率)

 ある温熱環境において、何%の人が不快に

 感じるかを示す指標

 ISOではPPDが10%以下となる温熱環境を

 推奨しています。

選択肢3. VOC ――― 揮発性有機化合物(揮発性を有し、大気中で気体状となる有機化合物の総称)

正しい組み合わせです。

VOC(Volatile Organic Compounds)

蒸発しやすく、大気中で気体となる有機化合物の総称。
塗料や接着剤などはその代表的な成分です。

選択肢4. CASBEE ――― 建築環境総合性能評価システム(建築物の環境性能を総合的に評価する手法)

正しい組み合わせです。

CASBEEは、建築物や街区、都市などに係わる環境性能を

様々な視点から総合的に評価するためのツールであり

国内で広く活用されています。

選択肢5. ET* ――― 新有効温度(気温、湿度、気流、放射、着衣量、代謝量を総合的に評価できる熱平衡式に基づいた指標)

正しい組み合わせです。

新有効温度(ET*)とは、気温や湿度、風速、熱放射などの

室内環境条件を考慮した快適さの指標です。

作業量や着衣量によって個々に算出されます。

まとめ

環境用語は頻出ですので確実に覚えておきましょう。

特に新有効温度、有効温度、修正有効温度は確実に覚えましょう。

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