二級建築士 過去問
令和6年(2024年)
問7 (学科1(建築計画) 問7)

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問題

二級建築士試験 令和6年(2024年) 問7(学科1(建築計画) 問7) (訂正依頼・報告はこちら)

日照・日射・採光に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 日射遮蔽係数が大きい窓ほど、日射遮蔽効果が大きい。
  • 可照時間は、天候や障害物の影響を受けない。
  • 昼光率は、採光性能を表す指標であり、直射日光は考慮されない。
  • 設計用全天空照度は、薄曇りの日より快晴の青空のほうが小さな値となる。
  • 我が国において、大気透過率は、一般に、夏期より冬期のほうが高くなる。

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この過去問の解説 (2件)

01

日照・日射・採光に関する問題です。

理解してしまえば解けるので、確実に得点源にしましょう。

選択肢1. 日射遮蔽係数が大きい窓ほど、日射遮蔽効果が大きい。

誤った記述です。

日射遮蔽係数が大=日射熱の取得量が多くなります。

つまり遮蔽効果が小さいことを示します。

これは割り切って覚えましょう。

選択肢2. 可照時間は、天候や障害物の影響を受けない。

正しい記述です。

可照時間は日の出から日没までの時間です。

その土地の緯度・季節によって決まります。

天候・地形などの障害物の影響を受けません。

選択肢3. 昼光率は、採光性能を表す指標であり、直射日光は考慮されない。

正しい記述です。

昼光率: 室内のある点の明るさ/全天空照度)×100%

昼光率は、直射日光を除く屋外の全天空照度に対する

室内の測定点の照度の比によって算出され、

室内の壁・天井、周囲の建物、樹木等の影響を受けます。

選択肢4. 設計用全天空照度は、薄曇りの日より快晴の青空のほうが小さな値となる。

正しい記述です。

全天空照度とは、天空日射のみが対象です。

日射は、直達日射と天空日射の二種類に分けられます。

天空日射とは、大気中の雲や塵で散乱され地表面にくる光のことです。

全天空照度は、天空日射による光のみが対象なので、

快晴の日は、薄曇りの日より小さい値となります。

選択肢5. 我が国において、大気透過率は、一般に、夏期より冬期のほうが高くなる。

正しい記述です。

夏期は空気に水蒸気を多く含んでいます。

そのため、大気透過率は冬期のほうが大きくなります。

まとめ

日照・日射・採光に関する問題はなぜそうなるのかを

参考書等で理解し、覚えましょう。

参考になった数1

02

日照や日射は季節によって、異なります。

採光は、昼光率が関係してきます。

それぞれに関連する用語が多く存在しますので、しっかり覚えておきましょう。

選択肢1. 日射遮蔽係数が大きい窓ほど、日射遮蔽効果が大きい。

記述が間違っています。

日射遮蔽係数は、該当するガラスの日射熱取得率を厚さ3mmのガラスの日射熱取得率で除した値です。

日射遮蔽係数が小さい窓ほど、日射遮蔽効果が大きくなります。

選択肢2. 可照時間は、天候や障害物の影響を受けない。

記述が正しいです。

可照時間は、緯度によって求められる太陽の軌道から計算された理論上の太陽光が当たる時間のことです。

逆に、日照時間は天候や障害物の影響を考慮した実際に太陽光が当たる時間のことです。

選択肢3. 昼光率は、採光性能を表す指標であり、直射日光は考慮されない。

記述が正しいです。

昼光率は、室内のとある点の水平照度を全天空照度で除した値です。

全天空照度を定める天空光とは、太陽光が空気中の水蒸気などで乱反射して地面にあたる光のことで、直射日光は該当しません。

選択肢4. 設計用全天空照度は、薄曇りの日より快晴の青空のほうが小さな値となる。

記述が正しいです。

全天空照度は周囲に障害物がない状態で、天空光による水平照度を指します。

直射日光は含まれないため、快晴の日よりも空気中の水蒸気が多い日のほうが値が大きくなり、薄曇りの日が最も高いです。

選択肢5. 我が国において、大気透過率は、一般に、夏期より冬期のほうが高くなる。

記述は正しいです。

大気透過率とは、太陽が真上にあるときに、直接日射量を大気圏外の日射量で除した値です。

我が国においては、夏期のほうが空気中の水蒸気が多いため、冬期のほうが大気透過率が高くなります。

参考になった数1