二級建築士 過去問
令和6年(2024年)
問17 (学科1(建築計画) 問17)

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問題

二級建築士試験 令和6年(2024年) 問17(学科1(建築計画) 問17) (訂正依頼・報告はこちら)

高齢者、車椅子使用者等に配慮した一戸建て住宅の改修計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 車椅子使用者が利用する浴室においては、浴槽の深さを50cm、エプロンの高さを40cmとした。
  • 車椅子使用者が利用するキッチンカウンターの下部には、高さ65cm、奥行き45cmのクリアランスを設けた。
  • 車椅子使用者に配慮して、腰掛け便座の両側に手摺を設け、手摺同士の間隔を70cmとした。
  • 高齢者の転倒防止のため、玄関の床面と上がり框の色を類似色調にして色差を小さくする計画とした。
  • 階段の手摺については、両壁に設置する余裕がなかったので、高齢者が下りるときの利き手側に設置した。

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この過去問の解説 (2件)

01

住宅のバリアフリー改修に関する問題です。

実務でも使いますので確実に覚えましょう。

選択肢1. 車椅子使用者が利用する浴室においては、浴槽の深さを50cm、エプロンの高さを40cmとした。

正しい記述です。

浴槽の高さは40センチくらい、

深さは50~55センチくらいが理想的です。

選択肢2. 車椅子使用者が利用するキッチンカウンターの下部には、高さ65cm、奥行き45cmのクリアランスを設けた。

正しい記述です。

キッチンカウンター下部には車いすが入るスペース

(高さ65㎝程度、奥行き45㎝程度)が必要です。

選択肢3. 車椅子使用者に配慮して、腰掛け便座の両側に手摺を設け、手摺同士の間隔を70cmとした。

正しい記述です。

手摺の高さは65~70cm程度、

左右の間隔は70~75cmとします。

選択肢4. 高齢者の転倒防止のため、玄関の床面と上がり框の色を類似色調にして色差を小さくする計画とした。

誤った記述です。

高齢者は明暗差やコントラストがあまりない色使いの場合、

全てが同じ色に見えてしまいます。

明度差(色差)をつけ、段差を識別できるようにします。

選択肢5. 階段の手摺については、両壁に設置する余裕がなかったので、高齢者が下りるときの利き手側に設置した。

正しい記述です。

階段手摺は階段を降りる際の利き手側に計画します。

まとめ

バリアフリーに関する問題は確実に得点しましょう。

実務でもこの知識はよく使います。

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02

高齢者、車椅子使用者等などの動作範囲などを覚えておくことは、バリアフリー設計の基準につながります。

近年では、老若男女問わず使いやすいユニバーサルデザインの考え方も広まっていますので、覚えておきましょう。

選択肢1. 車椅子使用者が利用する浴室においては、浴槽の深さを50cm、エプロンの高さを40cmとした。

記述は正しいです。

エプロンとは、洗い場の床から浴槽の縁までのことを言います。また、高齢者や車椅子使用者が利用する浴室は、浴槽の背もたれに傾斜があると、姿勢を維持することが困難で危険なため、ほぼ垂直にします。

選択肢2. 車椅子使用者が利用するキッチンカウンターの下部には、高さ65cm、奥行き45cmのクリアランスを設けた。

記述は正しいです。

このような設計にしてあげると、車椅子使用者は車椅子に座ったままの状態でキッチンカウンターを利用することができます。

選択肢3. 車椅子使用者に配慮して、腰掛け便座の両側に手摺を設け、手摺同士の間隔を70cmとした。

記述は正しいです。

両側に設ける手摺の間隔は、70~75cmが一般的で、手摺の太さは、3~4cmが望ましいです。

選択肢4. 高齢者の転倒防止のため、玄関の床面と上がり框の色を類似色調にして色差を小さくする計画とした。

記述は間違っています。

高齢者の方に段差があることを明確にするために、玄関の床面と上がり框の色はわかりやすく別の色にします。

選択肢5. 階段の手摺については、両壁に設置する余裕がなかったので、高齢者が下りるときの利き手側に設置した。

記述は正しいです。

高齢者に配慮した手すりを設ける場合は、高さは75~85cm程度とします。

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