二級建築士 過去問
令和6年(2024年)
問69 (学科3(建築構造) 問19)
問題文
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問題
二級建築士試験 令和6年(2024年) 問69(学科3(建築構造) 問19) (訂正依頼・報告はこちら)
- 既存の鉄筋コンクリート造の建築物の耐震診断における第2次診断法は、主として梁降伏型となる建築物の耐震性能を評価するための手法である。
- 既存の補強コンクリートブロック塀の耐震診断において、横筋や縦筋の状況等を確認し、「壁本体」の一体性だけでなく、「壁本体と控壁との間」や「壁と基礎との間」の一体性についても評価する。
- 既存の木造住宅の耐震補強において、上下階の耐力壁や隅柱の位置を一致させたり、ピロティ部分の補強を行ったりすることは、建築物の一体性を確保するのに有効である。
- 既存建築物の耐震補強において、部材の補強だけでは目標とする耐震性能を確保できない場合には、免震構造の採用や地震荷重を減らす方法等も有効である。
- あと施工アンカーを用いた補強壁の増設工事において、新設するコンクリートの割裂を防止するために、アンカー筋の周辺にスパイラル筋等を設けることが有効である。
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この過去問の解説 (2件)
01
「既存の鉄筋コンクリート造の建築物の耐震診断における第2次診断法は、主として梁降伏型となる建築物の耐震性能を評価するための手法である。」
この記述が不適当です。
第2次診断法は柱や壁が先に壊れる「柱・壁崩壊型(層崩壊型)」の建物を対象とした手法で、梁降伏型(靭性型)の評価には、第3次診断法などより詳細な手法を用います。
不適当です。
上で示したとおり「梁降伏型」を想定しているという説明は誤りです。
筋違い(横筋・縦筋)の有無や、壁と控壁・基礎との結合状態を確認するのは診断手順に沿った適切な内容です。
上下階の耐力壁・隅柱をそろえる、ピロティを補強するなどは、剛性と靭性のバランスを整え一体性を高める有効な方法です。
部材補強に加え、免震化や制震装置の導入などで地震力そのものを減らす手法は実務上も採用されています。
引抜き力による割裂を抑える目的で、アンカー周囲にスパイラル筋を配置するのは有効な拘束方法とされています。
耐震診断では、想定する崩壊形式と診断レベルの対応を正しく押さえることが大切です。
・第2次診断法 …… 柱・壁が先に壊れる建物向け
・第3次診断法 …… 梁が先に塑性化する靭性型建物向け
補強設計では、壁や基礎との接合状態、一体性の確保、免震・制震の活用など、構造全体を俯瞰した改善策を組み合わせることで目標性能を達成しやすくなります。
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02
過去問をしっかり解き覚えましょう。
誤りです。
第二次診断法は、梁の変形能力などは考慮せずに、柱や壁の強さと変形能力などをもとに耐震性能を判定する診断手法です。
正しいです。
補強コンクリートブロック塀の耐震診断は、壁本体だけでなく、控え壁や基礎との一体性についても評価します。
正しいです。
上下階の耐力壁や隅柱の位置を一致させることや、ピロティ部分の補強を行うことは、建築物の一体性を確保するのに有効です。
正しいです。
免震構造の採用や地震荷重の低減により、部材にかかる地震力を低減することができます。
正しいです。
あと施工アンカーを用いて耐震壁を増設する場合は、新設するコンクリートの割裂防止のために、スパイラル筋などを設けることが有効です。
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