二級建築士 過去問
令和6年(2024年)
問70 (学科3(建築構造) 問20)
問題文
建築材料として使用される木材及び木質材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
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問題
二級建築士試験 令和6年(2024年) 問70(学科3(建築構造) 問20) (訂正依頼・報告はこちら)
建築材料として使用される木材及び木質材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 含水率が繊維飽和点以上の木材では、膨張・収縮が起こりにくい。
- 木材の腐朽菌は、水分、温度、酸素及び養分の全ての条件がそろったときに繁殖する。
- 雨にさらされる下見板や雨戸に木材を用いる場合において、表側が木裏となるように使用する。
- 大断面の木材の炭化速度は、標準的な火災のもとでは、毎分0.6~0.7mm程度である。
- 耐腐朽性及び耐蟻性が高い木材として、アカマツ、クロマツ、ベイツガ等がある。
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この過去問の解説 (1件)
01
最も不適当なのは、
「耐腐朽性及び耐蟻性が高い木材として、アカマツ、クロマツ、ベイツガ等がある。」です。
アカマツ・クロマツ・ベイツガは構造材として汎用的に用いられますが、天然の耐腐朽性・耐蟻性は高くありません。
薬剤処理をしなければ屋外や土壌に接する用途では早期に劣化します。
適切です。
繊維飽和点(約30%)を超えると、細胞壁内の水分量が変わらないため寸法変化はほぼ止まります。
正しい説明です。
含水率20%超、温度0–40℃、空気(酸素)、セルロース等の栄養がそろうと腐朽菌は活動します。
適切です。
板は乾燥で木表側に反りやすいため、木裏を外側に向けると外観の反りが抑えられ、水切れも良くなります。
妥当です。
実験値・設計規準で採用される炭化速度はおよそ0.65 mm/min(≈40 mm/h)です。
記述が不適当です。
これらは耐久性が低〜中程度で、ヒノキ・ヒバ・セランガンバツなどの高耐久材とは区別されます。
木材の防腐・防蟻性能は樹種固有の抽出成分と組織に左右されます。
マツ類やベイツガは高耐久材ではないため、屋外や地面近くで使用する際は加圧注入や表面処理などの防腐・防蟻措置が不可欠です。
一方、乾燥挙動・炭化速度・腐朽菌の繁殖条件などの基礎知識を把握しておくと、適切な樹種選定と維持管理が行えます。
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