二級建築士 過去問
令和6年(2024年)
問90 (学科4(建築施工) 問15)

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問題

二級建築士試験 令和6年(2024年) 問90(学科4(建築施工) 問15) (訂正依頼・報告はこちら)

木工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 大壁造の面材耐力壁は、厚さ12mmの構造用合板を用い、N50の釘を150mm間隔で留め付けた。
  • 床板張りにおいて、本ざねじゃくりの縁甲板を根太に直接張り付けるに当たり、継手位置を受材心で乱とした。
  • 建入れ直し後の建方精度の誤差において、特記がなかったので、垂直、水平ともに1/1000以下を許容した。
  • 外気に通じる小屋裏の外壁部分については、天井面に断熱材を施工したので、断熱構造としなかった。
  • 根太を用いない床組(梁等の間隔が910mm)であったので、床下地板として厚さ18mmの構造用合板を用いた。

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この過去問の解説 (1件)

01

「根太を用いない床組(梁等の間隔が910mm)であったので、床下地板として厚さ18mmの構造用合板を用いた。」

この記述が最も不適当です。


根太レス工法で梁間隔が910mmの場合、床下地合板は24mm以上とするのが住宅金融支援機構仕様書などの標準です。

18mmではたわみが大きく、安全性と床剛性を確保できません。

選択肢1. 大壁造の面材耐力壁は、厚さ12mmの構造用合板を用い、N50の釘を150mm間隔で留め付けた。

12mm合板+N50釘150mmピッチは壁倍率2.0程度で認定例があり、耐力壁として成立します。

釘種・間隔とも許容範囲内なので適当です。

選択肢2. 床板張りにおいて、本ざねじゃくりの縁甲板を根太に直接張り付けるに当たり、継手位置を受材心で乱とした。

床板の継手は必ず受材(根太や梁)の中心で行い、かつ列ごとに継手位置をずらして応力を分散させます。

この方法は正しい施工手順で適当です。

選択肢3. 建入れ直し後の建方精度の誤差において、特記がなかったので、垂直、水平ともに1/1000以下を許容した。

木造の公共建築標準仕様では、特記がなければ建方精度の許容差は1/1000以下と定められています。

これに従っており適当です。

選択肢4. 外気に通じる小屋裏の外壁部分については、天井面に断熱材を施工したので、断熱構造としなかった。

断熱ラインを天井面に設ける場合、天井より上の小屋裏は外気扱いとするのが一般的です。

したがって小屋裏外壁を断熱しない処理は許容され、適当です。

選択肢5. 根太を用いない床組(梁等の間隔が910mm)であったので、床下地板として厚さ18mmの構造用合板を用いた。

梁や大引きを910mm間隔にして直接合板を張る根太レス工法では、24mm以上のJAS構造用合板とし、N75釘150mm以下で留め付けることが基準です。

18mmでは薄く、歩行時のたわみや床鳴りが発生しやすくなるため、不適当です。

まとめ

木造床を根太レスで組むときは、梁間隔910mmなら合板24mm以上が目安です。

薄い合板を使うと床性能が不足し、居住性や耐震性に影響します。

その他の記述は、耐力壁の釘打ち条件、床板の継手位置、建方精度の管理、断熱ラインの考え方ともに標準的な仕様で問題ありません。

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