二級建築士 過去問
令和6年(2024年)
問93 (学科4(建築施工) 問18)
問題文
左官工事、タイル工事及び石工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
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問題
二級建築士試験 令和6年(2024年) 問93(学科4(建築施工) 問18) (訂正依頼・報告はこちら)
左官工事、タイル工事及び石工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 外壁モルタル塗り工事において、下塗りの塗付け後、14日以上放置してひび割れを十分に発生させてから、次の塗付けを行った。
- 密着張りのタイル工事において、タイル張付け後、24時間以上経過したのち、張付けモルタルの硬化を見計らって、目地詰めを行った。
- 有機質系接着剤による外装タイル張り工事において、下地が乾燥していたので、接着剤を塗布する前に水湿しを行った。
- 石工事において、躯体コンクリートの水平打継ぎ部、異種下地の取合い部等には、1枚の石材がまたがらないように割り付けた。
- 外壁湿式工法の石張り工事において、引金物用の穴を石材の上端の横目地合端の2箇所に、両端から100mm程度の位置に設けた。
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この過去問の解説 (1件)
01
「有機質系接着剤による外装タイル張り工事において、下地が乾燥していたので、接着剤を塗布する前に水湿しを行った。」
この記述が最も不適当です。
有機質系接着剤は水分に弱く、下地が湿っていると付着力が低下します。
外装タイルでは耐久性の低下やはく離につながるため、水湿しは行いません。
下塗りモルタルは乾燥収縮ひび割れが落ち着いてから次工程に進むことで、後の層への影響を抑えられます。
14日程度の間隔は一般的な養生期間より長めですが許容範囲で、適当です。
張付けモルタルの初期硬化後に目地詰めを行うことで、タイルのズレやモルタルの沈み込みを防げます。
24時間は標準的な待ち時間で、適当です。
不適当です。
有機質系接着剤(弾性接着剤など)は水硬性ではないため、水分があると硬化不良や膨れを招きます。
下地は乾燥状態で施工するのが原則です。
コンクリートの打継ぎや異種下地の取り合いは変位が生じやすいので、1枚の石がまたがると割れやすくなります。
これを避ける割付けは適当です。
引掛け金物は石材の上端近く、端部から一定距離を保って2点支持とするのが標準です。
100mm程度の位置取りは一般仕様に合致し、適当です。
左官・タイル・石工事では、材料ごとの性質に合わせた下地処理が重要です。
今回のポイントは、有機質系接着剤は水分を嫌うため下地を濡らさないという基本です。
ほかの記述は養生期間や割付け位置など、標準的な施工管理に沿っているため適切と判断できます。
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