建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第50回(令和2年度(2020年))
問93 (建築物の構造概論 問93)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第50回(令和2年度(2020年)) 問93(建築物の構造概論 問93) (訂正依頼・報告はこちら)

建築物の基礎構造と地盤に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 液状化現象は、埋立地や砂質地盤等で生じやすい。
  • 砂質地盤の長期に生じる力に対する許容応力度は、粘土質地盤より小さい。
  • べた基礎は、地耐力が弱いところに用いられることが多い。
  • 地盤のうち、第3紀層は土丹層とも呼ばれる。
  • 地業は、基礎スラブより下に設けた割ぐり石、捨てコンクリート等の部分をいう。

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この過去問の解説 (1件)

01

砂質地盤の長期に生じる力に対する許容応力度は、粘土質地盤より小さい。
この説明が誤りです。一般に砂質地盤は締まるとせん断強度が高く、長期にわたる荷重でも粘土質地盤より大きな許容応力度を取れます。粘土は時間とともにゆっくり変形しやすく、長期強度は低く評価されます。

選択肢1. 液状化現象は、埋立地や砂質地盤等で生じやすい。

埋立地やゆるい砂地盤は地下水を多く含み、地震時に砂粒が浮いた状態になりやすいです。液状化の代表的な発生場所です。

選択肢2. 砂質地盤の長期に生じる力に対する許容応力度は、粘土質地盤より小さい。

実際は反対で、砂はせん断変形が少なく粘土より大きな許容応力度が設定されます。この記述が不適当です。

選択肢3. べた基礎は、地耐力が弱いところに用いられることが多い。

荷重を建物底面全体に分散させるため、弱い地盤でも沈下を抑えやすく、木造や小規模建物でも広く採用されます。

選択肢4. 地盤のうち、第3紀層は土丹層とも呼ばれる。

第三紀に堆積した凝灰岩などが風化して硬化した層を土丹層と呼ぶことがあります。地盤工学で定着した言い方です。

選択肢5. 地業は、基礎スラブより下に設けた割ぐり石、捨てコンクリート等の部分をいう。

基礎を受ける下層を安定させるために造る層を地業と呼び、砕石や捨てコンクリートが該当します。

まとめ

地盤の許容応力度は、材料のせん断強度と長期変形特性で決まります。砂質地盤は排水が良く変形が小さいため、長期荷重にも強いのに対し、粘土はゆっくり流動する性質があるので低い値を取ります。構造設計では地盤種別ごとに基準値を確認して安全な基礎形式を選びます。

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