建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第50回(令和2年度(2020年))
問130 (給水及び排水の管理 問130)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第50回(令和2年度(2020年)) 問130(給水及び排水の管理 問130) (訂正依頼・報告はこちら)

排水設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 排水ポンプは、吸込みピットの壁面から200mm 以上離して設置する。
  • 排水用耐火二層管は、繊維モルタルによる外管と硬質ポリ塩化ビニル管による内管の組合せからなる。
  • トラップが直接組み込まれていない阻集器には、その出口側にトラップを設ける。
  • 排水槽の底の勾配は、吸込みピットに向かって1/20とする。
  • 通気管の大気開口部に設置する通気口の通気率(開口面積/管内断面積)は、100%以上必要である。

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この過去問の解説 (1件)

01

【結論(最も不適当な選択肢)】
排水槽の底の勾配は、吸込みピットに向かって1/20とする。
排水槽の底部は、汚泥や沈殿物を確実にピットへ集めるため 1/15以上1/10以下 の勾配を取るのが標準です。1/20では傾きが緩すぎ、汚れが溜まって清掃が難しくなるため基準に合いません。

選択肢1. 排水ポンプは、吸込みピットの壁面から200mm 以上離して設置する。

水流の乱れや空気の巻き込みを防ぎ、ポンプが安定して吸い込めるように周囲から200 mm以上離して据え付けます。

選択肢2. 排水用耐火二層管は、繊維モルタルによる外管と硬質ポリ塩化ビニル管による内管の組合せからなる。

外側:繊維モルタル管、内側:硬質ポリ塩化ビニル管という二重構造で、耐火性と耐食性を両立させています。これは正しい説明です。

選択肢3. トラップが直接組み込まれていない阻集器には、その出口側にトラップを設ける。

グリース阻集器などにトラップが無い場合、そのままでは臭気が逆流します。出口で別途トラップを設けて封水を確保するのが基本です。

選択肢4. 排水槽の底の勾配は、吸込みピットに向かって1/20とする。

汚泥排出を容易にする勾配は1/15~1/10が推奨範囲です。1/20は不足です。

選択肢5. 通気管の大気開口部に設置する通気口の通気率(開口面積/管内断面積)は、100%以上必要である。

通気管末端に付ける防虫フードなどは、管内断面積と同等以上の開口面積(通気率100%以上)が必要です。これにより流れを阻害せず、臭気や圧力を外部へ逃がせます。

まとめ

排水槽の底勾配は1/15~1/10 が目安です。傾きが不足すると汚泥が滞留し、悪臭や詰まりの原因になります。

ポンプ位置・管構造・阻集器のトラップ・通気口寸法など、排水設備は各部に決まった寸法基準があります。

基準値を守ることで、汚水の円滑な流下・悪臭防止・保守性の向上が同時に図れます。

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