建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第50回(令和2年度(2020年))
問134 (給水及び排水の管理 問134)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第50回(令和2年度(2020年)) 問134(給水及び排水の管理 問134) (訂正依頼・報告はこちら)

排水設備の保守管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 排水槽の底部勾配面には、点検歩行を容易にするため階段を設ける。
  • 排水槽の清掃は、酸素濃度と硫化水素濃度を確認してから行う。
  • 排水槽の悪臭防止対策としては、タイマによる強制排水を行うことが望ましい。
  • グリース阻集器のトラップの清掃は、2カ月に1回程度行う。
  • 水中用排水ポンプのメカニカルシール部のオイル交換は、3〜5年に1回程度行う。

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この過去問の解説 (1件)

01

【結論と概略】
水中用排水ポンプのメカニカルシール部のオイル交換は、3〜5年に1回程度行う。
メカニカルシール室のオイルは 6か月〜1年に1回 (遅くても2年以内)で交換するのが標準です。3〜5年ではシールの磨耗やオイルの乳化が進み、漏水やモータ焼損につながるため、この記述は不適当です。

選択肢1. 排水槽の底部勾配面には、点検歩行を容易にするため階段を設ける。

槽底は1/15〜1/10でピットへ傾斜します。掃除人が滑らず歩けるよう、ステップ状の階段を付ける設計が推奨されています。

選択肢2. 排水槽の清掃は、酸素濃度と硫化水素濃度を確認してから行う。

槽内は密閉空間で硫化水素中毒や酸欠事故の危険があります。作業前に 酸素18 %以上・硫化水素10 ppm以下を確認するのが安全基準です。

選択肢3. 排水槽の悪臭防止対策としては、タイマによる強制排水を行うことが望ましい。

水位だけで制御すると長時間滞留し腐敗が進みやすいので、タイマ併用で2時間以内に自動排出させる方法が効果的です。

選択肢4. グリース阻集器のトラップの清掃は、2カ月に1回程度行う。

浮上油脂と沈殿スラッジは1〜3 カ月を目安に除去します。2カ月は推奨範囲内で妥当です。

選択肢5. 水中用排水ポンプのメカニカルシール部のオイル交換は、3〜5年に1回程度行う。

6か月〜1年ごとの交換が必要です。3〜5年では長過ぎるため不適当です。

まとめ

メカニカルシールのオイル交換は半年〜1年ごと が基本。長期間放置すると水が混入して乳化し、シール破損や絶縁低下を招きます。

排水槽は「安全(ガス測定)」「衛生(短時間滞留)」「維持(清掃しやすい構造)」の三点セットで管理するのがポイントです。

グリース阻集器や掃除口など、汚れが溜まりやすい部位は月次〜隔月で清掃すると詰まり・悪臭のトラブルを防げます。

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