建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問128 (給水及び排水の管理 問129)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問128(給水及び排水の管理 問129) (訂正依頼・報告はこちら)

排水トラップと阻集器に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • ドラムトラップは、サイホントラップに分類される。
  • トラップの封水強度とは、排水管内に正圧又は負圧が生じたときのトラップの封水保持能力をいう。
  • 砂阻集器に設ける泥だめの深さは、150mm以上とする。
  • 開放式のオイル阻集器を屋内に設置する場合は、換気を十分に行う。
  • 繊維くず阻集器には、金網の目の大きさが13mm程度のバスケットストレーナを設置する。

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この過去問の解説 (1件)

01

不適当なのは「ドラムトラップは、サイホントラップに分類される。」です。
ドラムトラップは筒状の容器内にたまった水で封水を作る容器式(機械式)トラップで、サイホン(P形・S形・U形の曲管)とは仕組みが異なります。

選択肢1. ドラムトラップは、サイホントラップに分類される。

誤りです。ドラムトラップは容器式で、曲管の水柱で封水を作るサイホン式ではありません。固形物が沈殿しやすく、最近は点検性や衛生面から採用を控える場面も多いです。

選択肢2. トラップの封水強度とは、排水管内に正圧又は負圧が生じたときのトラップの封水保持能力をいう。

そのとおりです。負圧で吸い出されないか、正圧で押し出されないかを表す指標で、通気計画や器具選定で重要です。

選択肢3. 砂阻集器に設ける泥だめの深さは、150mm以上とする。

適切です。砂や泥の堆積スペース(泥だめ)を十分確保して、流出や再巻き上げを防ぐための目安として150mm以上が用いられます。

選択肢4. 開放式のオイル阻集器を屋内に設置する場合は、換気を十分に行う。

適切です。臭気や可燃性蒸気への対策として、換気・密閉カバー・点検時の安全に配慮します。

選択肢5. 繊維くず阻集器には、金網の目の大きさが13mm程度のバスケットストレーナを設置する。

適切です。洗濯排水などの繊維くずを効果的に捕集できるバスケットストレーナ(おおむね1cm前後の目開き)を用います。運用では定期清掃が欠かせません。

まとめ

トラップは方式の違い(サイホン=曲管/容器式=ドラムなど)を押さえると混同しません。阻集器は対象物(砂・油・繊維)ごとに構造と点検要点が決まっています。

砂阻集器:泥だめの深さ確保

オイル阻集器:換気と安全

繊維くず阻集器:適切な目開きのストレーナと清掃
これらの基本を整理すると、今回の誤りはドラム=サイホンと取り違えている点だと分かります。

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