建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第51回(令和3年度(2021年))
問153 (清掃 問154)

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問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第51回(令和3年度(2021年)) 問153(清掃 問154) (訂正依頼・報告はこちら)

建築物の清掃・消毒に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 感染症発生時の消毒のために、衛生管理の担当者は、消毒剤の種類や使用方法、対象物件等についての理解を深めておく必要がある。
  • 清掃により、ほこり、汚れ、廃棄物、汚物等を除去することは、消毒の前処理として重要な作業である。
  • 清掃における衛生管理の基本は、ゾーニング管理である。
  • 平常時から、作業者に衛生管理訓練を行う。
  • 逆性石けんは、ノロウイルスに対して消毒効果が高い。

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この過去問の解説 (1件)

01

最も不適当なのは「逆性石けんは、ノロウイルスに対して消毒効果が高い。」です。
逆性石けん(第四級アンモニウム塩)はエンベロープがないウイルス(例:ノロウイルス)には効果が弱いです。ノロ対策では次亜塩素酸ナトリウムなどの使用が基本です。

選択肢1. 感染症発生時の消毒のために、衛生管理の担当者は、消毒剤の種類や使用方法、対象物件等についての理解を深めておく必要がある。

適切です。 対象(手すり・床・トイレなど)や汚れの種類により適切な薬剤・濃度・作用時間が異なります。事前の知識整備は不可欠です。

選択肢2. 清掃により、ほこり、汚れ、廃棄物、汚物等を除去することは、消毒の前処理として重要な作業である。

適切です。 有機汚れや粉じんは消毒効果を下げるため、先に清掃で物理的に除去してから消毒を行います。

選択肢3. 清掃における衛生管理の基本は、ゾーニング管理である。

適切です。 汚染区域/準清潔区域/清潔区域などを分け、資機材の色分け・動線分離を行うことで交差汚染を防止できます。

選択肢4. 平常時から、作業者に衛生管理訓練を行う。

適切です。 手指衛生、PPEの着脱、薬剤の希釈・接触時間などは平時の反復訓練が重要です。緊急時に安全で確実な運用ができます。

選択肢5. 逆性石けんは、ノロウイルスに対して消毒効果が高い。

不適切です。 逆性石けんはノロウイルスのようなノンエンベロープウイルスには効きにくいです。次亜塩素酸ナトリウム(例:0.02〜0.1%)や酸性アルコール製剤、過酸化物系など効果が確認された剤を使います。

まとめ

ポイントは次の3つです。

清掃→消毒の順で行うと効果が高まります。

ゾーニングと訓練で交差汚染を防ぎ、緊急時にも安定運用します。

薬剤は対象に適合させます。ノロには次亜塩素酸ナトリウムなどが基本で、逆性石けんは不向きです。

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