建築物環境衛生管理技術者の過去問
第52回(令和4年度(2022年))
給水及び排水の管理 問122

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問題

第52回 建築物環境衛生管理技術者試験 給水及び排水の管理 問122 (訂正依頼・報告はこちら)

給湯設備に使用される材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • ステンレス鋼管の隙間腐食は、不動態化によるものである。
  • 金属材料の曲げ加工を行った場合には、応力腐食の原因となる。
  • 銅管は、管内の流速が速いと潰食が生じる。
  • 耐熱性硬質ポリ塩化ビニルライニング鋼管には、管端防食継手を使用する。
  • 樹脂管は、使用温度が高くなると許容使用圧力は低くなる。

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この過去問の解説 (1件)

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給湯設備に使用される材料に関する問題です。

問題で問われている語句と、その語句の意味を押さえましょう。

選択肢1. ステンレス鋼管の隙間腐食は、不動態化によるものである。

ステンレスの配管の隙間の腐食が発生しやすい場所としては、ボルト・ナットの隙間や、ボルト・ナットなどに何かが挟まってしまった場合の、ボルト・ナットの下の部分などになります。

そういった隙間の部分などは、酸素がいきわたりにくいので、酸素の濃度の差が発生し、そこから電圧(V)が起こります。

また塩分が多い場所では、この電圧により、ステンレス鋼管の不働態被膜(錆びないようにするための膜)が破壊され、腐食が発生します。

選択肢2. 金属材料の曲げ加工を行った場合には、応力腐食の原因となる。

金属の材料の曲げる加工をした場合に、曲げた周辺と曲げた部分で、力をかけたことによる、さび・腐れ(応力腐食)などが起こることがあります。

選択肢3. 銅管は、管内の流速が速いと潰食が生じる。

銅の管は表面にもともと、酸化して出来た膜があるので錆びにくいですが、配管の中の水のスピードが速いと、酸化して出来た膜が取れやすくなり酸化して出来た膜が取れやすくなった部分と、その周りとの電圧の差も影響して、配管の中の水が流れる方向に、えぐられたような腐食が発生します。

したがってそのような腐食の発生を防ぐには、配管の中の水のスピードを速くしないことが大切です。

選択肢4. 耐熱性硬質ポリ塩化ビニルライニング鋼管には、管端防食継手を使用する。

配管の中がライニング(表面処理)してある鋼(はがね)の配管の中は、樹脂で被われていますが、配管の端は、鋼がむき出しになっていますので、配管の端と、配管と配管とを接続するための継手の中が、水に濡れて、腐食が起こることがあります。

それを防ぐために、防食(金属の腐食を防止する)継手を使用します。

選択肢5. 樹脂管は、使用温度が高くなると許容使用圧力は低くなる。

樹脂で出来た配管は、使用する温度が高くなると、塩素による劣化が起こりやすく、許容使用圧力(使って問題のない圧力)は低くなります。

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