建築物環境衛生管理技術者の過去問
第53回(令和5年度(2023年))
建築物の構造概論 問100

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問題

第53回 建築物環境衛生管理技術者試験 建築物の構造概論 問100 (訂正依頼・報告はこちら)

火災性状に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • フラッシュオーバーは、着火源から部屋全体に急速に燃焼拡大する現象である。
  • 火災時に階段等の竪(たて)穴区画に煙が入った場合、煙突効果によって上階へ急速な煙の伝播(ぱ)を招くおそれがある。
  • 減光係数は、煙の有毒性の定量的評価に用いられる指標である。
  • 火災時に室内の上部に形成される高温度の煙層は、火勢の拡大を促進させる要因の一つである。
  • プルームは、火源の上方に形成される燃焼反応を伴わない熱気流のことである。

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この過去問の解説 (1件)

01

火災性状に関する問題では、防火や防災設備、防排煙対策について問われることが多い傾向にあります。

「フラッシュオーバー」や「プルーム」と言った専門用語についても出題されることがあるので、確認しておきましょう。

選択肢1. フラッシュオーバーは、着火源から部屋全体に急速に燃焼拡大する現象である。

正解です。

フラッシュオーバーとは、火災時に発生する急激な燃焼を伴う現象の一つであり、着火源から部屋全体に急速に燃焼拡大する現象を言います。

ちなみに火災は出火→初期火災→フラッシュオ―バ―→火盛り期の順に成長します。

選択肢2. 火災時に階段等の竪(たて)穴区画に煙が入った場合、煙突効果によって上階へ急速な煙の伝播(ぱ)を招くおそれがある。

正解です。

火災時に階段等の竪穴区画に煙が入った場合、煙突効果によって上階へ急速な煙の伝播を招くおそれがあります。

ちなみに煙突効果とは、ある空間の下部と上部の温度差がある時に浮力が発生し、竪穴区画の場合、下方部の空気が浮力により急速に上昇する現象を言います。

選択肢3. 減光係数は、煙の有毒性の定量的評価に用いられる指標である。

不正解です。

減光係数とは、照射した光が煙によってどれ程減光されるかを数値化したものであり、煙の濃度による光の減衰率の指標となります。

 

選択肢4. 火災時に室内の上部に形成される高温度の煙層は、火勢の拡大を促進させる要因の一つである。

正解です。

火災時に室内の上部に形成される高温度の煙層は、火勢の拡大を促進させる要因の一つだと言えます。

選択肢5. プルームは、火源の上方に形成される燃焼反応を伴わない熱気流のことである。

正解です。

プルームとは、火源の上方に形成される燃焼反応を伴わない上昇気流を指します。

まとめ

火災性状に関する問題では、これらの他に「消防の用に供する設備」「消火活動上必要な施設」についても度々問われています。

「屋内消火栓設備」「連結送水管」といった私たちの生活において身近なものも多く登場するので、日々の暮らしで意識しながら覚えていくことをお勧めします。

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