建築物環境衛生管理技術者の過去問
第53回(令和5年度(2023年))
給水及び排水の管理 問116

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問題

第53回 建築物環境衛生管理技術者試験 給水及び排水の管理 問116 (訂正依頼・報告はこちら)

給湯設備に使用される配管に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 循環式給湯設備の下向き配管方式における給湯横主管は、下り勾配とする。
  • 耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管の線膨張係数は、ポリブテン管の線膨張係数より大きい。
  • 自然循環方式は、配管形状が複雑な中央式給湯設備には適さない。
  • 返湯管の管径は、給湯循環ポンプの循環量から決定するが、一般には給湯管の管径の半分程度である。
  • 局所給湯方式において、加熱装置から給湯箇所までの距離が短い場合は、単管式で配管する。

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この過去問の解説 (1件)

01

給湯設備に使用される配管に関する問題では、配管材料の線膨張係数について出題されることが多いです。

どの様な素材が線膨張係数が大きいのか(小さいのか)、また、その素材で作られた管種も併せて覚えていきましょう。

選択肢1. 循環式給湯設備の下向き配管方式における給湯横主管は、下り勾配とする。

正解です。

循環式給湯設備の下向き配管方式における給湯横主管は、1/200以上の下り勾配とします。

選択肢2. 耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管の線膨張係数は、ポリブテン管の線膨張係数より大きい。

不正解です。

線膨張係数は、耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管よりもポリブテン管の方が大きいです。

配管材料の線膨張係数を小さい順に並べると以下のようになるので、覚えておいてください。

 

金属管(ステンレス鋼管、銅管、鋼管)→耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管→合成樹脂管(架橋ポリエチレン管、ポリブテン管)

 

ちなみに樹脂管は、金属管に比べて線膨張係数は数倍から数十倍も大きいです。

選択肢3. 自然循環方式は、配管形状が複雑な中央式給湯設備には適さない。

正解です。

自然循環方式は、配管形状が複雑な中央式給湯設備には適しておりません。

選択肢4. 返湯管の管径は、給湯循環ポンプの循環量から決定するが、一般には給湯管の管径の半分程度である。

正解です。

返湯管の管径は、給湯循環ポンプの循環量から決定しますが、給湯管の管径の半分程度であるのが一般的だと言えます。

 

選択肢5. 局所給湯方式において、加熱装置から給湯箇所までの距離が短い場合は、単管式で配管する。

正解です。

局所給湯方式において、加熱装置から給湯箇所までの距離が短い場合は、単管式で配管します。

まとめ

給湯設備に使用される配管についての問題では

「耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管の最高使用許容圧力は、使用温度が高くなると低下する」

「耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管は、90℃以下で使用する」

といった、各管の特徴について出題されることもあります。

覚える項目が多いですが、様々なパターンの過去問を解きながら、地道に暗記していきましょう。

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