建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士) 過去問
第53回(令和5年度(2023年))
問140 (給水及び排水の管理 問140)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)試験 第53回(令和5年度(2023年)) 問140(給水及び排水の管理 問140) (訂正依頼・報告はこちら)

消火設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 消火器は、火災の初期発見段階での消火を目的としたものである。
  • 泡消火設備は、消火薬剤による負触媒作用を主とした消火方法である。
  • 不活性ガス消火設備は、不活性ガスの放出による酸素濃度の低下を主とした消火方法である。
  • 閉鎖型スプリンクラ設備は、火災が発生した際に、スプリンクラヘッドが熱感知し、散水して初期消火するものである。
  • 屋外消火栓には、消火栓弁、ホース、ノズルを内蔵した屋外消火栓箱型と、地下ピット格納型、地上スタンド型がある。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

正解は、「泡消火設備は、消火薬剤による負触媒作用を主とした消火方法である。」です。

 

この問題は、消火設備の種類と消火原理に関するものです。

消火器の初期対応の役割や、不活性ガスによる酸素濃度の低下、スプリンクラーの熱感知機能、

屋外消火栓の形式など、いずれも現場での実務に直結する重要な知識です。

ビル管理士として、各種消火設備の仕組みと適切な利用法を理解しておくことは、

安全管理上極めて重要です。

選択肢1. 消火器は、火災の初期発見段階での消火を目的としたものである。

正しいです。 消火器は、火災発生の初期段階で消火を行うために設置される設備であり、

軽度な火災に対して迅速に対応することを目的としています。

炎が天井に達する前の「初期火災」に対応するため、建物の各所に設置されています。

 

 

選択肢2. 泡消火設備は、消火薬剤による負触媒作用を主とした消火方法である。

不適当です。 泡消火は、泡が可燃物表面を覆うことで空気(酸素)との接触を遮断し、

冷却と窒息効果によって消火する方式です。

ガソリンスタンドや化学工場で使用される泡消火設備は、

泡で油面を覆い、酸素遮断と冷却によって消火します。

選択肢3. 不活性ガス消火設備は、不活性ガスの放出による酸素濃度の低下を主とした消火方法である。

正しいです。二酸化炭素や窒素などの不活性ガスにより酸素濃度を下げ、

燃焼反応を抑止することで消火する手法で、電子機器室などに使用されます。

酸素濃度が15%以下になると、燃焼が継続できなくなります。

 

 

選択肢4. 閉鎖型スプリンクラ設備は、火災が発生した際に、スプリンクラヘッドが熱感知し、散水して初期消火するものである。

正しいです。各スプリンクラーヘッドは熱感知素子を内蔵し、

一定温度に達すると散水して火災の拡大を防止します。

閉鎖型は、各ヘッドが個別に作動するため、火災のある場所だけに散水されます。

ホテルの客室で実績があります。

 

 

選択肢5. 屋外消火栓には、消火栓弁、ホース、ノズルを内蔵した屋外消火栓箱型と、地下ピット格納型、地上スタンド型がある。

正しいです。消火栓にはいくつかのタイプがあり、用途や設置場所に応じて、

屋外箱型、地下式、地上式などが使用されます。

閉鎖型は、各ヘッドが個別に作動するため、火災のある場所だけに散水されます。

工場敷地内に設置された地上スタンド型消火栓は、消防隊がホースを接続して使用します。

参考になった数4