第三種電気主任技術者の過去問
平成27年度(2015年)
理論 問10

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問題

第三種 電気主任技術者試験 平成27年度(2015年) 理論 問10 (訂正依頼・報告はこちら)

図のように、直流電圧E[V]の電源、抵抗R[Ω]の抵抗器、インダクタンスL[H]のコイルまたは静電容量C[F]のコンデンサ、スイッチSからなる2種類の回路(RL回路、RC回路)がある。各回路において、時刻t=0SでスイッチSを閉じたとき、回路を流れる電流 i[A]、抵抗の端子電圧vr[V]、コイルの端子電圧vl[V]、コンデンサの端子電圧vc[V]の波形の組合せを示す図として、正しいものを次の( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
ただし、電源の内部インピーダンス及びコンデンサの初期電荷は零とする。
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この過去問の解説 (3件)

01

RL回路においては、Lは交流成分にしか反応しないため、電圧印加直後は反応しますが、時間が経過するとVlは0になります。

逆にRC回路においては、Cは直流電圧がかけられると電荷を蓄え、Vcは印加電圧Eと同じになり、電流を通さなくなります。

したがって、VlとVcのみを見れば2が正解と導出できます。

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02

正しい組み合わせは、2番です。


【解説】

1、まずはRL回路から見ていきます。

1-1、RL回路のi[A]
コイルはレンツの法則からもわかるように、電流変化を嫌う性質があります。
つまり、電流i[A]のグラフは、スイッチSが入った瞬間から徐々に上昇していくグラフになります。
選択肢で言うと、1、2、3です。

1-2、RL回路のVr[V]
Vrは回路図を見ると直列接続された抵抗Rの両端に現れる電圧です。
つまり、Vr=Ri[V] ですので、Vrとirは同じ波形になります。
選択肢を絞っていくと、1、2、3です。

1-3、RL回路のVl[V]
Vlは回路図を見るとコイルLの両端に現れる電圧です。1-1でも開設した通り、コイルは電流変化を嫌います。従ってスイッチSが入った瞬間は、電流変化を嫌い、電流を0[A]に維持し続けようとして、大きな逆起電力を出します。
その後、徐々に電流が流れていき最終的には、定常状態の電流値E/R[A]に到達すると、今度は逆に、このE/R[A]を維持し続けようとします。
つまり、スイッチS投入時に最大電圧でそこから0[V]に向かって小さくなっていく波形です。
選択肢を絞っていくと、1、2です。


2、次にRC回路を見ていきます。
2-1、RC回路のi[A]
コンデンサはコイルとは逆で、電流変化を好む性質があります。
つまり、電流i[A]のグラフは、スイッチSが入った瞬間から一気に立ち上がり徐々に0[A]に向かって減少していくグラフになります。
選択肢を絞っていくと、2です。
(ここで解答が求まりましたが、解説は続けます)

2-2、RC回路のVr[V]
Vrは回路図を見ると直列接続された抵抗Rの両端に現れる電圧です。
つまり、Vr=Ri[V] ですので、Vrとirは同じ波形になります。
選択肢を絞っていくと、2です。

2-3、RC回路のVc[V]
Vcは回路図を見るとコンデンサCの両端に現れる電圧です。2-1でも開設した通り、コイルは電流変化を好みます。従ってスイッチSが入った瞬間は、電流変化を最大にしようとして、電位差は発生しません。
その後、徐々に電荷が貯まっていき最終的には、定常状態の電圧値E[V]に到達すると、これ以上変化することが出来なくなり定常状態となります。
つまり、スイッチS投入時は0[V]でそこからE[V]に向かって大きくなっていく波形です。
選択肢を絞ると、2です。


よって、正しい組み合わせは、2番になります。

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03

RL回路、RC回路の基本的な問題になります。

過渡現象を理解していれば、解ける問題です。

それでは、解説を見ていきましょう。

 

まずは、RL回路についてです。

・i[A]→徐々に増加して、一定の値に収束していきます。

・vr[V]→徐々に増加して、一定の値に収束していきます。

・v1[V]→徐々に減少して、ゼロとなります。

 

次に、RC回路についです。

・i[A]→徐々に減少して、ゼロとなります。

・vr[V]→徐々に減少して、ゼロとなります。

・vc[V]→徐々に増加して、一定の値に収束していきます。

選択肢2. 解答選択肢の画像

こちらが正解です。

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