第三種電気主任技術者の過去問
平成27年度(2015年)
電力 問40
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成27年度(2015年) 電力 問40 (訂正依頼・報告はこちら)
図は、三相3線式変電設備を単線図で表したものである。
現在、この変電設備は、a点から3800kV·A、遅れ力率0.9の負荷Aと、b点から2000kW、遅れ力率0.85の負荷Bに電力を供給している。b点の線間電圧の測定値が22000Vであるとき、次の問に答えよ。
なお、f点とa点の間は400m、a点とb点の間は800mで、電線1条当たりの抵抗とリアクタンスは1km当たり0.24Ωと0.18Ωとする。また、負荷は平衡三相負荷とする。
f−b間の線間電圧の電圧降下Vfbの値[V]として、最も近いものを次の( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
ただし、送電端電圧と受電端電圧との相差角が小さいとして得られる近似式を用いて解答すること。
現在、この変電設備は、a点から3800kV·A、遅れ力率0.9の負荷Aと、b点から2000kW、遅れ力率0.85の負荷Bに電力を供給している。b点の線間電圧の測定値が22000Vであるとき、次の問に答えよ。
なお、f点とa点の間は400m、a点とb点の間は800mで、電線1条当たりの抵抗とリアクタンスは1km当たり0.24Ωと0.18Ωとする。また、負荷は平衡三相負荷とする。
f−b間の線間電圧の電圧降下Vfbの値[V]として、最も近いものを次の( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
ただし、送電端電圧と受電端電圧との相差角が小さいとして得られる近似式を用いて解答すること。
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この過去問の解説 (2件)
01
【解説】
問題文に
「送電端電圧と受電端電圧との相差角が小さいとして得られる近似式を用いて解答すること」
とあるため、指定の近似式を確認します。
v≒√3I(rcosθ+xsinθ) [V]
上記の式を、ba間 と af間に適用して、解を求めます。
つまり、
・ba間のIba、cosθba、sinθba、rba、xba と
・af間のIaf 、cosθaf 、sinθaf 、raf 、xaf
の10個の値が分かれば解答できることになります。
【計算】
1、rba、xba、raf、xaf を求めます。
rba+jxba=(0.24+j0.18)*0.8
=0.192+j0.144[Ω]
raf+jxaf=(0.24+j0.18)*0.4
=0.096+j0.072[Ω]
2、ba間のIba、cosθba、sinθbaを求めます。
cosθba=0.85
sinθba=√(1-0.85^2)
≒0.53
Iba=2000/(√3*22*0.85)
≒61.75[A]
3、ba間の電圧降下vbaを求めます。
vba=√3Iba*(rbacosθba+xbasinθba) [V]より
=√3*61.75*(0.192*0.85+0.144*0.53)
=25.6[V]
4、af間のIaf 、cosθaf 、sinθaf を求めます。
まず、上記2で求めたIbaを複素数にします。
Iba(複)=Iba*(cosθ+jsinθ) より
=61.75*(0.85-j0.53)
=52.49-j32.53[A]
次に、負荷Aに流れる電流をIaを求めます。
そのためには、a点の電圧Vaを求める必要があります。
Va=Vb+vab [V]より
=22000+25.6
=22025.6[V]
Ia(複)=3800/(√3*22.0256)(cosθa+jsinθa)
≒99.6{0.9-j√(1-0.9^2)}
=89.65-j43.42[A]
よって、
Iaf(複)=Iba+Ia より
≒(52.49-j32.53) + (89.65-j43.42)
=142.13-j75.94
ここで、上式を下記のように考えます。
Iaf(複)=Iaf*cosθaf + jIaf*sinθaf
=142.13-j75.94
つまり、
Iaf*cosθaf=142.13
Iaf*sinθaf=75.94
となり、cosθaf 、sinθaf は求まっていませんが、
vaf≒√3Iaf(raf cosθaf + xasf sinθaf) [V]
の式で、af間の電圧降下vafを求めるためには、必要十分といえます。
5、af間の電圧降下vafを求めます。
vaf≒√3Iaf(raf cosθaf + xasf sinθaf) [V] より
=√3(Iaf*cosθaf*raf + Iaf*sinθaf*xaf)
=√3(142.13 * 0.096 + 75.94 * 0.072)
≒33.10[V]
6、fb間の電圧降下vfb[V]を求めます。
vfb=vba+baf
=25.6+33.1
=58.7[V]
≒59[V]
となります。
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02
まず、前提条件を整理します。
・線路抵抗 Rab=0.24×0.8=0.192 [Ω]
・線路リアクタンス Xab=0.18×0.8=0.144 [Ω]
・線路抵抗 Rfa=0.24×0.4=0.096 [Ω]
・線路リアクタンス Xfa=0.18×0.4=0.072 [Ω]
次に、近似式は下記のとおりです。
電圧降下の近似式v=√3I(Rcosθ+Xsinθ)
これより、各々を整理します。
・電圧降下 vab =(RabPB+XabQB)/VB=26 [V]
・線間電圧 VA =VB+vab=22000 [V]
・電圧降下 vfa =(Rfa(PA+PB)+Xfa(QA+QB))/VA=33 [V]
よって、下記のとおり求められます。
電圧降下 Vfb=vfa+vab=59 [V]
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