第三種電気主任技術者の過去問
平成27年度(2015年)
機械 問51

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問題

第三種 電気主任技術者試験 平成27年度(2015年) 機械 問51 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章は、電力変換器の出力電圧制御に関する記述である。

商用交流電圧を入力とし同じ周波数の交流電圧を出力とする電力変換器において、可変の交流電圧を得るには( ア )を変える方法が広く用いられていて、このときに使用するパワーデバイスは( イ )が一般的である。この電力変換器は( ウ )と呼ばれる。
一方、一定の直流電圧を入力とし交流電圧を出力とする電力変換器において、可変の交流電圧を得るにはパルス状の電圧にして制御する方法が広く用いられていて、このときにオンオフ制御デバイスを使用する。デバイスの種類としては、デバイスのゲート端子に電流ではなくて、電圧を与えて駆動する( エ )を使うことが最近では一般的である。この電力変換器はインバータと呼ばれ、基本波周波数で1サイクルの出力電圧が正又は負の多数のパルス列からなって、そのパルスの( オ )を変えて1サイクル全体で目的の電圧波形を得る制御がPWM制御である。

上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
  • (ア)制御角    (イ)サイリスタ (ウ)交流電力調整装置  (エ)IGBT (オ)幅
  • (ア)制御角    (イ)ダイオード (ウ)サイクロコンバータ (エ)IGBT (オ)周波数
  • (ア)制御角    (イ)サイリスタ (ウ)交流電力調整装置  (エ)GTO  (オ)幅
  • (ア)転流重なり角 (イ)ダイオード (ウ)交流電力調整装置  (エ)IGBT (オ)周波数
  • (ア)転流重なり角 (イ)サイリスタ (ウ)サイクロコンバータ (エ)GTO  (オ)周波数

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この過去問の解説 (2件)

01

可変の交流電圧を得るために必要なデバイスは、「サイリスタ」です。
ダイオードの場合、交流を直流にすることしかできませんが、
サイリスタは、ゲート信号を与えることで、電圧を制御することができます。
この電圧の調整を「制御角」といい、装置を「交流電力調整装置」といいます。
問題文中に、「電圧を与えて駆動する」と記載があるため、「IGBT」が正解です。
なおGTOは、電流で駆動します。
PWM制御と書いてあり、PWMはpalse width modulationの略で、文字通り、パルスの「幅」を調整します。

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02

正しい組み合わせは、1番です。


(ア)
商用交流電圧を入力とし同じ周波数の交流電圧を出力とする電力変換器において、可変の交流電圧を得るには「制御角」を変える方法が広く用いられています。

「制御角」とは、交流入力電圧1サイクル中で、ターンオンされる角度のことです。


(イ)
このときに使用するパワーデバイスは「サイリスタ」が一般的です。

「サイリスタ」は逆方向の電流が流れないだけでなく、順方向の電流であってもターンオンの信号がなければ、電流が流れません。この点がダイオードとの違いです。


(ウ)
この電力変換器は「交流電力調整装置」と呼ばれます。

なお、別の選択肢のサイクロコンバータは周波数を変える装置です。


(エ)
一方、一定の直流電圧を入力とし交流電圧を出力とする電力変換器において、可変の交流電圧を得るにはパルス状の電圧にして制御する方法が広く用いられていて、このときにオンオフ制御デバイスを使用します。デバイスの種類としては、デバイスのゲート端子に電流ではなくて、電圧を与えて駆動する「IGBT」を使うことが最近では一般的です。


(オ)
この電力変換器はインバータと呼ばれ、基本波周波数で1サイクルの出力電圧が正又は負の多数のパルス列からなって、そのパルスの「幅」を変えて1サイクル全体で目的の電圧波形を得る制御がPWM制御です。

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