第三種電気主任技術者の過去問
平成27年度(2015年)
機械 問53
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成27年度(2015年) 機械 問53 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文章は、太陽光発電システムに関する記述である。
図1には、商用交流系統に接続して電力を供給する太陽光発電システムの基本的な構成の一つを示す。
シリコンを主な材料とした太陽電池は、通常1V以下のセルを多数直列接続した数十ボルト以上の直流電源である。電池の特性としては、横軸に電圧を、縦軸に( ア )をとると、図2のようにその特性曲線は上に凸の形となり、その時々の日射量、温度などの条件によって特性が変化する。使用するセル数をできるだけ少なくするために、図2の変化する特性曲線において、Δ印で示されている最大点で運転するよう制御を行うのが一般的である。
この最大点の運転に制御し、変動する太陽電池の電圧を一定の直流電圧に変換する図1のA部分は( イ )である。現在家庭用などに導入されている多くの太陽光発電システムでは、この一定の直流電圧を図1のB部分のPWMインバータを介して商用周波数の交流電圧に変換している。交流系統の端子において、インバータ出力の電流位相は交流系統の電圧位相に対して通常ほぼ( ウ )になるように運転され、インバータの小形化を図っている。
一般的に、インバータは電圧源であり、その出力が接続される交流系統も電圧源とみなせる。そのような接続には、( エ )成分を含む回路要素を間に挿入することが必須である。
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
図1には、商用交流系統に接続して電力を供給する太陽光発電システムの基本的な構成の一つを示す。
シリコンを主な材料とした太陽電池は、通常1V以下のセルを多数直列接続した数十ボルト以上の直流電源である。電池の特性としては、横軸に電圧を、縦軸に( ア )をとると、図2のようにその特性曲線は上に凸の形となり、その時々の日射量、温度などの条件によって特性が変化する。使用するセル数をできるだけ少なくするために、図2の変化する特性曲線において、Δ印で示されている最大点で運転するよう制御を行うのが一般的である。
この最大点の運転に制御し、変動する太陽電池の電圧を一定の直流電圧に変換する図1のA部分は( イ )である。現在家庭用などに導入されている多くの太陽光発電システムでは、この一定の直流電圧を図1のB部分のPWMインバータを介して商用周波数の交流電圧に変換している。交流系統の端子において、インバータ出力の電流位相は交流系統の電圧位相に対して通常ほぼ( ウ )になるように運転され、インバータの小形化を図っている。
一般的に、インバータは電圧源であり、その出力が接続される交流系統も電圧源とみなせる。そのような接続には、( エ )成分を含む回路要素を間に挿入することが必須である。
上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
- (ア)電力 (イ)昇圧チョッパ (ウ)同相 (エ)インダクタンス
- (ア)電流 (イ)昇圧チョッパ (ウ)90°位相進み (エ)キャパシタンス
- (ア)電力 (イ)降圧チョッパ (ウ)同相 (エ)インダクタンス
- (ア)電力 (イ)昇圧チョッパ (ウ)90°位相進み (エ)インダクタンス
- (ア)電流 (イ)降圧チョッパ (ウ)90°位相進み (エ)キャパシタンス
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この過去問の解説 (2件)
01
(ア)
太陽電池の特性として、横軸に電圧を、縦軸に「電力」をとると、図2のようにその特性曲線は上に凸の形となります。
なお、縦軸の「電力」が最大になる点の電圧(横軸)で運転することをMTTP制御といいます。
MPPT制御(Maximum Power Point Tracking):最大電力点追従制御
(イ)
電力が最大になる点での運転になるよう制御(MPPT制御)し、変動する太陽電池の電圧を一定の直流電圧に変換する図1のA部分は「昇圧チョッパ」です。
(ウ)
インバータ出力の電流位相は交流系統の電圧位相に対して通常ほぼ「同相」になるように運転され、インバータの小形化を図っています。
これは無効電力に起因する設備の増強が不要となるためです。
(エ)
一般的に、インバータは電圧源であり、その出力が接続される交流系統も電圧源とみなせます。そのような接続には、「インダクタンス」成分を含む回路要素を間に挿入することが必須となります。
これにより、系統電圧と出力電圧の位相を制御することで、出力電流が調整できるようになります。
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02
・昇圧チョッパおよび降圧チョッパは、回路図を確認して選択してください。
Lがあるものが、昇圧チョッパ、ダイオードがあるものが降圧チョッパです。
・電流位相と電圧位相が90°進みとなると力率は0で有効電力が発生しませんが、
同相の場合、力率1で有効電力は発生するため、「同相」が正解です。
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