第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
平成27年度(2015年)
問74 (法規 問74)

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問題

第三種 電気主任技術者試験 平成27年度(2015年) 問74(法規 問74) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章は、計器用変成器の変流器に関する記述である。その記述内容として誤っているものを次の( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
  • 変流器は、一次電流から生じる磁束によって二次電流を発生させる計器用変成器である。
  • 変流器は、二次側に開閉器やヒューズを設置してはいけない。
  • 変流器は、通電中に二次側が開放されると変流器に異常電圧が発生し、絶縁が破壊される危険性がある。
  • 変流器は、一次電流が一定でも二次側の抵抗値により変流比は変化するので、電流計の選択には注意が必要になる。
  • 変流器の通電中に、電流計をやむを得ず交換する場合は、二次側端子を短絡して交換し、その後に短絡を外す。

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この過去問の解説 (3件)

01

誤っている記述は、4番です。


変流器の変流比は、二次側の抵抗値で変化しません。
変流器の変流比は、巻数比に反比例します。

実務上重要なのは、変流器は、一次電流に見合った二次電流を流し続けようとします。二次側の抵抗値が大きくても、電流を流し続けようとします。仮に二次側を開放(二次側の抵抗値=∞)した場合でも同じです。このとき、過大な電圧が発生し絶縁破壊や機器損傷に至ることがあります。これが、変流器の二次側を開放してはいけない理由です。


(1)
正しい記述です。


(2)
正しい記述です。
もし、ヒューズを設けて切れた場合、変流器の二次側開放となり、過大な電圧により絶縁破壊などが生じる恐れがあります。


(3)
正しい記述です。


(4)
上記の通り、誤った記述です。


(5)
正しい記述です。
いかなる場合も、通電中の変流器の二次側は開放してはいけません。

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02

答えは(変流器は、一次電流が一定でも二次側の抵抗値により変流比は変化するので、電流計の選択には注意が必要になる。)です。

 

この問題は変流器に関する問題で,変流器は二次側に一次電流から換算した二次電流を流すものです。

二次側が開放されると鉄心の磁束密度が大きくなるため,絶縁破壊等が発生してしまう可能性があり非常に危険です。

よく出る問題なので覚えておくといいですが、変流器の二次側を開放してはいけないのは常識のレベルで知っておきましょう。

選択肢1. 変流器は、一次電流から生じる磁束によって二次電流を発生させる計器用変成器である。

計器用変成器

計器用変成器は計器用変圧器と計器用変流器があります。

高電圧や大電流を測定可能な大きさに変成して測定機器を接続する機器です。

 

選択肢2. 変流器は、二次側に開閉器やヒューズを設置してはいけない。

計器用変流器は二次側を開放してはしけないという原則から、ヒューズ、開閉器は一見よさそうに感じますが、ヒューズが何かの拍子に切れるやブレーカが落ちてしまうなどが起きてしまうと開放している状態と同じになるため設置はできません。

選択肢3. 変流器は、通電中に二次側が開放されると変流器に異常電圧が発生し、絶縁が破壊される危険性がある。

冒頭でも述べていますが、問題の通りです。

選択肢4. 変流器は、一次電流が一定でも二次側の抵抗値により変流比は変化するので、電流計の選択には注意が必要になる。

計器用変流器の2次電流はコイルの巻線数によって変わります。

このことから(変流器は、通電中に二次側が開放されると変流器に異常電圧が発生し、絶縁が破壊される危険性がある。)は間違いです。

選択肢5. 変流器の通電中に、電流計をやむを得ず交換する場合は、二次側端子を短絡して交換し、その後に短絡を外す。

通電中にやむを得ず電流計を交換する際は二次側端子を短絡する必要があります。

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03

計器用変成期は、一次側(電力系統側)の大きな電流を計量しやすい小さな電流に変換するものです。

計器用変成器は、その巻数比によって変流比を変えています。
したがって、抵抗値で電流を変換しているわけではないため4が正解です。

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