第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
平成28年度(2016年)
問9 (理論 問9)

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問題

第三種 電気主任技術者試験 平成28年度(2016年) 問9(理論 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

図のように、R=1Ωの抵抗、インダクタンスL1=0.4mH、L2=0.2mHのコイル、及び静電容量C=8µFのコンデンサからなる直並列回路がある。この回路に交流電圧V=100Vを加えたとき、回路のインピーダンスが極めて小さくなる直列共振角周波数ω1の値[rad/s]及び回路のインピーダンスが極めて大きくなる並列共振角周波数ω2の値[rad/s]の組合せとして、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
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この過去問の解説 (3件)

01

CとL2の並列部分の合成インピーダンスは、

jωL2/jωC/(1/jωC+jωL2)=jωL2/(1-ω^2CL2)
 ・・・分母分子にjωCをかける

また、直列されたL1 もあるため、回路全体のインピーダンスは、

R+jωL1+jωL2/(1-ω^2CL2) となる。

インピーダンスが極めて小さくなる場合は、
ωL1+ωL2/(1-ω^2CL2)=0とすればよい。

式を変換すると、
ω1^2=(L1+L2)/L1L2C となり、

ω1=3.1×10^4 となる。


インピーダンスが極めて大きくなる場合は、
jωL2/(1-ω^2CL2) 部分の分母が0となればよいため、

1-ω2^2CL2=0
ω2=√(1/CL2) 1/√(8×10^-6×0.2×10^-3)=2.5×10^4
となる

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02

正解は5番です。


【解説】
直列共振は、合成インピーダンスを求めてから、虚数部を0とするωを求めます。

並列共振は、CとL2が共振するωを求めます。
これはCとL2のアドミタンスが等しくなるωです。

【計算】
1、直列共振角周波数ω1[rad/s]を求めます。
 ①全体合成インピーダンスを求めます
  CとL2の合成インピーダンスは
   jωL2・1/jωC / (jωL2 + 1/jωC)
   =jωL2 / (1-ω^2L2C)

  全体の合成インピーダンスは
   r+jω{L1+L2/(1-ω^2L2C)}・・・①

  となります。

 ②直列共振角周波数ω1[rad/s]を求めます。
  ①式の虚数部が0になるω1を求めます。
   L1+L2/(1-ω1^2L2C)=0
ω1^2L1L2C-L1=L2

   ω1=√{(L1+L2)/(L1L2C)}
    =√{(0.4*10^6-3+0.2*10^-3)/(0.4*10^-3*0.2*10^-3*8*10^-6)}
=3.1*10^4[rad/s]

 となります。
 選択肢は、4か5です。


2、並列共振角周波数ω2[rad/s]を求めます。

 jω2C=1/(jω2L2)
 ω2=1/√(L2C)
=1/√(0.2*10^-3/8*10^-6)
=2.5*10^4[rad/s]

となります。

よって選択肢は5番です。

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03

答えは(ω1 3.1✕104 ω2 2.5✕104)になります。

 

CとL2の合成インピーダンスを求めます。
 

(jωL2 × 1/jωc)/ (jωL2 + 1/jωc)

 これを計算すると

jωL2 / (1-ωL2C)

 となります。

回路の合成インピーダンスZは

Z = R + jωL + {jωL / (1-ωL2C)}

となります。

 

直列共振を求めるためには、

Zの jωL + {jωL / (1-ωL2C)}部分が「0」になるように式を組み立てます。

jωL + {jωL / (1-ω1L2C)} = 0

 + {L / (1-ω1L2C)}= 0

 = L / (ω1L2C-1)

(ω1L2C-1)= L

ω1L1L2C- L = L

ω1L1L2C  = L2 + L1

ω1=  (L2 + L1)/ L1L2C

ω1 = √(L+ L1)/ L1L2C

 

これに値をすべて代入します。

ω1 = √(0.4×10-3 + 0.2×10-3)/(0.4×10-3×0.2×10-3×8×10-6

 

これを計算すると

≒3.1×104(rad/s)

となります。

 

次に並列共振ωを求めるためには

 

下記の式のように、CとL2の合成アドミタンスが「0」になるようにすればいいです。

1/jωL2 + jωc = 0

j(ωc - 1/ωL2)=0

ω2 = 1 / C L2

ω2 = 1 / √C L2

となります。

 

これに値を代入します。

ω2 = 1 / √0.2×10-3×8×10-6

これを計算すると

≒2.5×10(rad/s)

となります。

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