第三種電気主任技術者の過去問
平成28年度(2016年)
機械 問46
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成28年度(2016年) 機械 問46 (訂正依頼・報告はこちら)
定格周波数50Hz、6極のかご形三相誘導電動機があり、トルク200N·m、機械出力20kWで定格運転している。このときの二次入力(同期ワット)の値[kW]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
- 19
- 20
- 21
- 25
- 27
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この過去問の解説 (3件)
01
P = ωT
ωを同期速度Nsを使って表現すると
P = 2πNs/60×T
Ns = 120f/p = 120×50 / 6 = 1000
値を代入すると
P = 2π×(1000/6)×200 = 209,333.333・・・
よって選択肢は3.です。
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02
二次入力(=同期ワット)とは、電動機がトルク(=Tとします)を発生させながら同期速度で回転している、と仮定した時の出力を言います。
ここで同期速度とは、電源周波数に同期して、単位時間に回転する回転数を表します。すなわち、回転磁界の回転速度を言います。ここには、すべりが入りません。これらの関係をまとめると、
(二次入力)=(同期ワット)={(機械出力)/(1-すべり)}
となります。電動機のすべりは0≦(すべり)<1ですので、
(二次入力)≧(機械出力)
となります。定格運転時の電動機は通常0<(すべり)ですので、二次入力は機械出力(=20[kW])より大きくなります。
まず、同期速度をnとし、n[min⁻¹]を求めます。磁極数をpとすると、p=6、周波数をfとすると、f=50[Hz]ですので、同期速度nを求めますと、
n=120×f/p=120×50/6=1000[min⁻¹]
同期角速度(=ωとします)は電源周波数fに同期して、単位時間に回転する角度を表したものです。上記の同期速度n(1分当たりの回転数)を同期角速度ω(1秒当たりの回転角度)に変換します。1分当たりの同期速度を1秒当たりの回転角度に変換するために60で割って、
ω=2×π×n/60≒104.7[rad/sec.]
二次入力(同期ワット)をPとすると、トルクT=200[N・m]ですので、
P=ωT≒104.7×200=20940[W]≒21[kW]
となります。よって答は3.になります。
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03
誘導電動機の二次入力に関する計算問題です。
①トルクTが200[N·m]、機械出力Pが20[kW]の時の回転数N[min-1]
P=ωT
=(2πf)T
=2π(N/60)T
N=60P/(2πT)
=60×20,000/(2π×200)
≒954.98[min-1]
②定格回転数NS[min-1]
周波数f[Hz]、極数p[極]とすると、
NS=120f/p
=120×50/6
=1,000[min-1]
③すべりs[-]
s=(NS-N)/N
=(1,000-954.98)/1000
≒0.04502[-]
④二次入力P2[kW]
P2=P/(1-s)
=20/(1-0.04502)
≒21[kW]
したがって、二次入力P2は21[kW]が正解になります。
正解です。
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