第三種電気主任技術者の過去問
平成28年度(2016年)
法規 問68

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問題

第三種 電気主任技術者試験 平成28年度(2016年) 法規 問68 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章は、「電気設備技術基準」及び「電気設備技術基準の解釈」に基づく移動電線の施設に関する記述である。

a  移動電線を電気機械器具と接続する場合は、接続不良による感電又は(ア)のおそれがないように施設しなければならない。
b  高圧の移動電線に電気を供給する電路には、(イ)が生じた場合に、当該高圧の移動電線を保護できるよう、(イ)遮断器を施設しなければならない。
c  高圧の移動電線と電気機械器具とは(ウ)その他の方法により堅ろうに接続すること。
d  特別高圧の移動電線は、充電部分に人が触れた場合に人に危険を及ぼすおそれがない電気集じん応用装置に附属するものを(エ)に施設する場合を除き、施設しないこと。

上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
  • (ア)火災 (イ)地絡  (ウ)差込み接続器使用 (エ)屋内
  • (ア)断線 (イ)過電流 (ウ)ボルト締め    (エ)屋外
  • (ア)火災 (イ)過電流 (ウ)ボルト締め    (エ)屋内
  • (ア)断線 (イ)地絡  (ウ)差込み接続器使用 (エ)屋外
  • (ア)断線 (イ)過電流 (ウ)差込み接続器使用 (エ)屋外

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この過去問の解説 (3件)

01


aについて
電気設備技術基準、第56条より抜粋
「配線は,施設場所の状況及び電圧に応じ,感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない。
2 移動電線を電気機械器具と接続する場合は,接続不良による感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない.
3 特別高圧の移動電線は,第1項及び前項の規定にかかわらず,施設してはならない.ただし,充電部分に人が触れた場合に人体に危害を及ぼすおそれがなく,移動電線と接続することが必要不可欠な電気機械器具に接続するものは,この限りでない.」

よって問題文と比較すると、(ア)には「火災」が入ります。


b.について
電気設備技術基準、第66条より抜粋
「高圧の移動電線又は接触電線に電気を供給する電路には,過電流が生じた場合に,当該高圧の移動電線又は接触電線を保護できるよう,過電流遮断器を施設しなければならない.
2 前項の電路には,地絡が生じた場合に,感電又は火災のおそれがないよう,地絡遮断器の施設その他の適切な措置を講じなければならない.」

よって問題文と比較すると、(イ)には「過電流」が入ります。


c.について
電気設備技術基準の解釈、第171条より抜粋
「3 高圧の移動電線は、次の各号によること。
一 電線は、高圧用の3種クロロプレンキャブタイヤケーブル又は3種クロロスルホン化ポリエチレンキャブタイヤケーブルであること。
二 移動電線と電気機械器具とは、ボルト締めその他の方法により堅ろうに接続すること。
三 移動電線に電気を供給する電路(誘導電動機の2次側電路を除く。)は、次によること。
  イ 専用の開閉器及び過電流遮断器を各極(過電流遮断器にあっては、多線式電路の中性極を除く。)に施設すること。ただし、過電流遮断器が開閉機能を有するものである場合は、過電流遮断器のみとすることができる。
  ロ 地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。」

よって問題文と比較すると、(ウ)には「ボルト締め」が入ります。


d.について
電気設備技術基準の解釈、第171条より抜粋
「4 特別高圧の移動電線は、第191条第1項第八号の規定により屋内に施設する場合を除き、施設しないこと。」
ここで、電気設備技術基準の解釈、第191条第1項第八号より抜粋
「八 移動電線は、充電部分に人が触れた場合に人に危険を及ぼすおそれがない電気集じん応用装置に附属するものに限ること。」

よって問題文と比較すると、(エ)には「屋内」が入ります。

以上より、正解は3.となります。

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02

電気設備基準より

第五十六条 
配線は、施設場所の状況及び電圧に応じ、感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない。
2 移動電線を電気機械器具と接続する場合は、接続不良による感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない。
3 特別高圧の移動電線は、第一項及び前項の規定にかかわらず、施設してはならない。ただし、充電部分に人が触れた場合に人体に危害を及ぼすおそれがなく、移動電線と接続することが必要不可欠な電気機械器具に接続するものは、この限りでない。

第六十六条 
高圧の移動電線又は接触電線(電車線を除く。以下同じ。)に電気を供給する電路には、過電流が生じた場合に、当該高圧の移動電線又は接触電線を保護できるよう、過電流遮断器を施設しなければならない。
2 前項の電路には、地絡が生じた場合に、感電又は火災のおそれがないよう、地絡遮断器の施設その他の適切な措置を講じなければならない。


電気設備の技術基準の解釈より

第171条 【移動電線の施設】
3 高圧の移動電線は、次の各号によること。
二 移動電線と電気機械器具とは、ボルト締めその他の方法により堅ろうに接続すること。
4 特別高圧の移動電線は、第191条第1項第八号の規定により屋内に施設する場合を除き、施設しないこと。

第191条 【電気集じん装置等の施設】
八 移動電線は、充電部分に人が触れた場合に人に危険を及ぼすおそれがない電気集じん応用装置に附属するものに限ること。



以上より
アは火災
イは過電流
ウはボルト締め
エは屋内


選択肢は3.となります。

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03

移動電線の施設に関する文章問題です。

 

電気設備技術基準の解釈より、

 

【移動電線の施設】(省令第56条、第57条第1項、第66条)
第171条 低圧の移動電線は、第181条第1項第七号(第182条第五号において準用する場合を含む。)に規定するものを除き、次の各号によること。
一 電線の断面積は、0.75mm2以上であること。
二 電線は、171-1表に規定するものであること。
3. ▲は、電気を熱として利用しない電気機械器具に附属する移動電線に限り使用できることを示す。
三 屋内に施設する使用電圧が300V以下の移動電線が、次のいずれかに該当する場合は、第一号及び第二号の規定によらないことができる。
イ 電気ひげそり、電気バリカンその他これらに類する軽小な家庭用電気機械器具に附属する移動電線に、長さ2.5m以下の金糸コードを使用し、これを乾燥した場所で使用する場合
ロ 電気用品安全法の適用を受ける装飾用電灯器具(直列式のものに限る。)に附属する移動電線を乾燥した場所で使用する場合
ハ 第172条第3項の規定によりエレベータ用ケーブルを使用する場合
ニ 第190条の規定により溶接用ケーブルを使用する場合
四 移動電線と屋内配線との接続には、差込み接続器その他これに類する器具を用いること。ただし、移動電線をちょう架用線にちょう架して施設する場合は、この限りでない。
五 移動電線と屋側配線又は屋外配線との接続には、差込み接続器を用いること。
六 移動電線と電気機械器具との接続には、差込み接続器その他これに類する器具を用いること。ただし、簡易接触防護措置を施した端子にコードをねじ止めする場合は、この限りでない。
2 低圧の移動電線に接続する電気機械器具の金属製外箱に第29条第1項の規定により接地工事を施す場合において、当該移動電線に使用する多心コード又は多心キャブタイヤケーブルの線心のうちの1つを接地線として使用するときは、次の各号によること。
一 線心と造営物に固定している接地線との接続には、多心コード又は多心キャブタイヤケーブルと屋内配線、屋側配線又は屋外配線との接続に使用する差込み接続器その他これに類する器具の1極を用いること。
二 線心と電気機械器具の外箱との接続には、多心コード又は多心キャブタイヤケーブルと電気機械器具との接続に使用する差込み接続器その他これに類する器具の1極を用いること。ただし、多心コード又は多心キャブタイヤケーブルと電気機械器具とをねじ止めにより接続する場合は、この限りでない。
三 第一号及び第二号の規定における差込み接続器その他これに類する器具の接地線に接続する1極は、他の極と明確に区別することができる構造のものであること。
3 高圧の移動電線は、次の各号によること。
一 電線は、高圧用の3種クロロプレンキャブタイヤケーブル又は3種クロロスルホン化ポリエチレンキャブタイヤケーブルであること。
二 移動電線と電気機械器具とは、ボルト締めその他の方法により堅ろうに接続すること。
三 移動電線に電気を供給する電路(誘導電動機の2次側電路を除く。)は、次によること。
イ 専用の開閉器及び過電流遮断器を各極(過電流遮断器にあっては、多線式電路の中性極を除く。)に施設すること。ただし、過電流遮断器が開閉機能を有するものである場合は、過電流遮断器のみとすることができる。
ロ 地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。
4 特別高圧の移動電線は、第191条第1項第八号の規定により屋内に施設する場合を除き、施設しないこと。

 

【電気集じん装置等の施設】(省令第56条第1項、第57条第1項、第59条第1項、第60条、第69条、第72条) 

第191条 使用電圧が特別高圧の電気集じん装置、静電塗装装置、電気脱水装置、電気選別装置その他の電気集じん 応用装置(特別高圧の電気で充電する部分が装置の外箱の外に出ないものを除く。以下この条において「電気集 じん応用装置」という。)及びこれに特別高圧の電気を供給するための電気設備は、次の各号によること。

六 電気集じん応用装置及びこれに特別高圧の電気を供給するための電気設備は、屋内に施設すること。ただし、 使用電圧が特別高圧の電気集じん装置及びこれに電気を供給するための整流器から電気集じん装置に至る電線 を次により施設する場合は、この限りでない。 イ 電気集じん装置は、その充電部分に接触防護措置を施すこと。 ロ 整流器から電気集じん装置に至る電線は、次によること。

(イ) 屋側に施設するものは、第1項第四号ハ(ただし書を除く。)の規定に準じて施設すること。

(ロ) 屋外のうち、地中に施設するものにあっては第120条及び第123条、地上に施設するものにあっては第 128条、電線路専用の橋に施設するものにあっては第130条の規定に準じて施設すること。

 

電気設備技術基準より、

 

(配線の感電又は火災の防止)
第五十六条 配線は、施設場所の状況及び電圧に応じ、感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない。
2 移動電線を電気機械器具と接続する場合は、接続不良による感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない。
3 特別高圧の移動電線は、第一項及び前項の規定にかかわらず、施設してはならない。ただし、充電部分に人が触れた場合に人体に危害を及ぼすおそれがなく、移動電線と接続することが必要不可欠な電気機械器具に接続するものは、この限りでない。

 

(異常時における高圧の移動電線及び接触電線における電路の遮断)
第六十六条 高圧の移動電線又は接触電線(電車線を除く。以下同じ。)に電気を供給する電路には、過電流が生じた場合に、当該高圧の移動電線又は接触電線を保護できるよう、過電流遮断器を施設しなければならない。
2 前項の電路には、地絡が生じた場合に、感電又は火災のおそれがないよう、地絡遮断器の施設その他の適切な措置を講じなければならない。

 

したがって、
ア)火災
イ)過電流
ウ)ボルト締め
エ)屋内

選択肢3. (ア)火災 (イ)過電流 (ウ)ボルト締め    (エ)屋内

正解の選択肢です。

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