第三種電気主任技術者の過去問
平成29年度(2017年)
理論 問9

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問題

第三種 電気主任技術者試験 平成29年度(2017年) 理論 問9 (訂正依頼・報告はこちら)

R=5Ωの抵抗に、ひずみ波交流電流 i = 6sinωt + 2sin3ωt [A]が流れた。
このとき、抵抗R=5Ωで消費される平均電力Pの値[W]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。ただし、ωは角周波数[rad/s]、tは時刻[s]とする。
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この過去問の解説 (4件)

01

平均電力が問われていますので、交流電流の実効値に対する消費電力を計算します。

最大値Vpの正弦波の実効値は下記の式で表されます。

 実効値=Vp/√2

上記の式より、各ひずみ波交流電流の実効値は、

 i1=6/√2
 i2=2/√2

よって電力Pは、

 P=RI^2
 P=Ri1^2+Ri2^2
 P=5×((6/√2)^2+(2/√2)^2)
 P=100

よって、この問題の正解は【3】となります。

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02

正解:【3】

この問題は、平均電力を求める必要があります。

交流信号の平均値に使うのは実効値Aeffです。

 Aeff = Ap / √2

  ここで、Apは信号のピーク値となります。

1次成分I1と3次成分I3の実効値は次のようになります。

 I1 = 6*sin(ωt) → Ieff1 = 6 / √2

 I3 = 2*sin(3ωt) → Ieff3 = 2 / √2

総電力を計算するには、それぞれのの周波数成分を足し算します。

 P = P1 + P3

  = R*I1^2 + R*I3^2

  = 5*{ (6 / √2)^2 + (2 / √2)^2 }

  = 5*( 18 + 2 ) = 5*20

  = 100 [W]

以上により、選択肢の【3】が正解となります。

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03

各ひずみ波交流電流Iの実効値は

I1=6/√2

I2=2/√2

電力Pは

P=RI^2

P=RI1^2+RI2^2

P=5×{(6/√2)^2+(2/√2)^2}

P=100

以上により、選択肢の【3】が正解となります。

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04

この問題のポイントは与えられている電流がひずみ波交流電流(非正弦波交流)であり、瞬時値である事に着目できるかがポイントとなります。

平均電力Pの値[W]は以下の公式で求める事ができます。

・P=I2×R[W]‥①

※I:電流[A]、R:抵抗[Ω]

上記①式の電流Iは実効値であり、未知数であるのでまずはこの電流I[A]を求めていきます。

 

i = 6sinωt + 2sin3ωt[A]を分解してそれぞれの実効値を求めていきます。

正弦波交流の実効値は最大値/√2で求める事ができます。

・6sinωt(基本波)‥6/√2=6√2/2=3√2

※6が最大値となり有理化すると3√2[A]になります。

 

・2sin3ωt(第3調波)‥2/√2=2√2/2=√2

※3ωtは第3調波という意味になります。

基本波と第3調波を合わせたひずみ波交流電流I[A]は次のようになります。

・I=√(3√2)2+(√2)2=√20[A]

 

上記で求めた電流I[A]と抵抗R=5Ωを①式に代入して平均電力Pの値[W]を求めます。

・P=(√20)2×5=20×5=100[W]

以上のようになります。

 

 

 

選択肢1. 40

上記解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。

選択肢2. 90

上記解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。

選択肢3. 100

上記解説の冒頭の内容と一致するので適切です。

選択肢4. 180

上記解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。

選択肢5. 200

上記解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。

まとめ

補足になりますが、ひずみは交流の瞬時値iは直流成分+基本波+高調波で求める事になりますが、本問では直流成分が与えられていないので無視する事ができます。

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