第三種電気主任技術者の過去問
平成29年度(2017年)
電力 問39
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成29年度(2017年) 電力 問39 (訂正依頼・報告はこちら)
図に示すように、対地静電容量Ce[F]、線間静電容量Cm[F]からなる定格電圧E[V]の三相1回線のケーブルがある。
今、受電端を開放した状態で、送電端で三つの心線を一括してこれと大地間に定格電圧E[V]の1/√3倍の交流電圧を加えて充電すると全充電電流は90Aであった。
次に、二つの心線の受電端・送電端を接地し、受電端を開放した残りの心線と大地間に定格電圧E[V]の1/√3倍の交流電圧を送電端に加えて充電するとこの心線に流れる充電電流は45Aであった。
次の問に答えよ。
ただし、ケーブルの鉛被は接地されているとする。また、各心線の抵抗とインダクタンスは無視するものとする。なお、定格電圧及び交流電圧の周波数は、一定の商用周波数とする。
対地静電容量Ce[F]と線間静電容量Cm[F]の比Ce/Cmとして、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
今、受電端を開放した状態で、送電端で三つの心線を一括してこれと大地間に定格電圧E[V]の1/√3倍の交流電圧を加えて充電すると全充電電流は90Aであった。
次に、二つの心線の受電端・送電端を接地し、受電端を開放した残りの心線と大地間に定格電圧E[V]の1/√3倍の交流電圧を送電端に加えて充電するとこの心線に流れる充電電流は45Aであった。
次の問に答えよ。
ただし、ケーブルの鉛被は接地されているとする。また、各心線の抵抗とインダクタンスは無視するものとする。なお、定格電圧及び交流電圧の周波数は、一定の商用周波数とする。
対地静電容量Ce[F]と線間静電容量Cm[F]の比Ce/Cmとして、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
- 0.5
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この過去問の解説 (3件)
01
3Ce:90=(Ce+2Cm):45
135Ce=90Ce+180Cm
45Ce=180Cm
Ce/Cm=4
以上により、選択肢【5】が正解となります。
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02
三相1回線のケーブル(CVケーブル)の二つの条件下での、対地静電容量Ce[F]と線間静電容量Cm[F]の比を求める問題となります。
まずは問題の条件を整理していきます。
①‥【受電端を開放した状態で、送電端で三つの心線を一括してこれと大地間に定格電圧E[V]の1/√3倍の交流電圧を加えて充電すると全充電電流は90Aであった。】
②‥【二つの心線の受電端・送電端を接地し、受電端を開放した残りの心線と大地間に定格電圧E[V]の1/√3倍の交流電圧を送電端に加えて充電するとこの心線に流れる充電電流は45Aであった。】
③‥ケーブルの鉛被(シールド)は接地。各心線の抵抗とインダクタンスは無視。
④‥定格電圧及び交流電圧の周波数は、上記①、②とも同じ。
以上を踏まえた上で、①、②の条件を図に記します。
①の条件は三つの心線を一括とありますので、線間静電容量Cm[F]は短絡されるので解説図1のようになります。また、等価回路より総静電容量は3Ce[F]となります。
次に②の条件は二つの心線を接地し、残りの心線と大地間に交流電圧を加えたとありますので、解説図2のような形が描けます。接地を取った二つの心線間が同電位となり、線間静電容量Cm[F]1線が短絡状態となります。(赤線ライン)よって交流電圧を加えた場合、上記のような等価回路が描けます。総静電容量は(Ce+2Cm)[F]となります。
次に全充電電流は①が90A、②が45Aとなっており、充電電流を求める公式は下記のようになります。
・Ic=ωCV=2πfCV[A]
以上の公式より充電電流Icは静電容量Cに比例していると言えます。
さらに問題の条件を見ると、電圧と周波数は①も②も同じなので以下のような比の関係が成り立ちます。
・90:45=3Ce:(Ce+2Cm)
※90:45を2:1に置き換えて上記の式を展開していきます。
・3Ce=2Ce+4Cm
・Ce=4Cm
なので比Ce/Cmは4.0となります。
解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。
解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。
解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。
解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。
解説の冒頭の内容と一致するので適切です。
この問題はかなり難易度が高い問題と言えます。文章を読んで正確な等価回路を描けるかがポイントになりますが、試験中の短時間で描くにはなかなか厳しいかと思います。なので理解度を深めた上で、臨まれる事をお薦め致します。
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03
電力 h29 問16(a)
受電端を開放した状態で、送電端で三つの心線を一括してこれと大地間に
定格電圧E[V]の1/√3倍の交流電圧を加えて充電すると
Ce3つが並列に繋がって
その両端にE/√3の電圧がかかっている状態です。・・・①
二つの心線の受電端・送電端を接地し、
受電端を開放した残りの心線と大地間に
定格電圧E[V]の1/√3倍の交流電圧を送電端に加えて充電すると
Cm2つとCe1つの並列に繋がっていて
その両端にE/√3の電圧がかかっている状態です。・・・②
オームの法則より
i=v×jωC
i:電流、v:電圧、j:虚数単位、ω:角速度、C:静電容量
今回の条件では電圧、周波数が等しいので
i∝Cと置けます。
①の条件は
i:C=90:3Ce
②の条件は
i:C=45:2Cm+Ce
①の条件と②の条件を=で結んで
90:3Ce=45:2Cm+Ce
比例式を解きます。
Ce/Cm=4
正答です。
等価回路を描けるかが問題になると思います。
難しい問題です。
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