第三種電気主任技術者の過去問
平成29年度(2017年)
電力 問38
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成29年度(2017年) 電力 問38 (訂正依頼・報告はこちら)
定格出力600MW、定格出力時の発電端熱効率42%の汽力発電所がある。重油の発熱量は44000kJ/kgで、潜熱の影響は無視できるものとして、次の問に答えよ。
ただし、重油の化学成分は質量比で炭素85%、水素15%、水素の原子量を1、炭素の原子量を12、酸素の原子量を16、空気の酸素濃度を21%とし、重油の燃焼反応は次のとおりである。
C + O2 → CO2
2H2 + O2 → 2H2O
この設問は、(前問)の続きの設問となります。
そのとき使用する燃料を完全燃焼させるために必要な理論空気量※の値[m3]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
ただし、1molの気体標準状態の体積は22.4Lとする。
※理論空気量:燃料を完全に燃焼するために必要な最小限の空気量(標準状態における体積)
ただし、重油の化学成分は質量比で炭素85%、水素15%、水素の原子量を1、炭素の原子量を12、酸素の原子量を16、空気の酸素濃度を21%とし、重油の燃焼反応は次のとおりである。
C + O2 → CO2
2H2 + O2 → 2H2O
この設問は、(前問)の続きの設問となります。
そのとき使用する燃料を完全燃焼させるために必要な理論空気量※の値[m3]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
ただし、1molの気体標準状態の体積は22.4Lとする。
※理論空気量:燃料を完全に燃焼するために必要な最小限の空気量(標準状態における体積)
- 6.8 × 106
- 9.2 × 106
- 32.4 × 106
- 43.6 × 106
- 87.2 × 106
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この過去問の解説 (3件)
01
炭素C、水素Hのmol数を計算します。
<前問>の解答である重油の消費量2805[t]を用いて計算します。
C=2805×0.85×10^6/12≒199×10^6
H2=2805×0.15×10^6/2≒210×10^6
完全燃焼させるために必要な酸素のモル数は
199×10^6+(210×10^6/2)=304×10^6
問題文より、1molの体積は22.4Lとするので酸素の体積は
304×10^6×22.4/1000≒6.81×10^6
問題文より、空気中の酸素は21%なので空気量は
6.81×10^6×100/21≒32.4×10^6
以上により、選択肢【3】が正解となります。
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02
電力 h29 問15(b)
全問から燃料の消費量は2805[t]です。
炭素の量
2805×0.85≒2384(t)
2384×10^3(kg)
水素の量
2805×0.15≒421(t)
421×10^3(kg)
理想気体の体積比
1mol:22.4L
1kmol:22.4㎥
反応式が意味する事は以下の通りです。
C + O2 → CO2
炭素:酸素=12g:1mol
炭素:酸素=12kg:1kmol
炭素:酸素=12kg:22.4㎥
2H2 + O2 → 2H2O
水素:酸素=4g:1mol
水素:酸素=4kg:1kmol
水素:酸素=4kg:22.4㎥
反応する酸素の体積をxと置きます。
炭素2384×10^3(kg)に対して
2384×10^3(kg):x=12kg:22.4㎥
x≒4450×10^3(㎥)
水素421×10^3(kg)に対して
421×10^3:x=4kg:22.4㎥
x≒2358×10^3(㎥)
酸素量の和を取ります。
(4450+2358)×10^3=6808×10^3
=6.808×10^6
酸素は空気の21%を占めるので0.21で割ります。
6.808/0.21×10^6≒32.42×10^6
正答です。
化学反応式や単位が雑然として難しいと思います。
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03
理論空気量を求める問題となります。
前問(https://kakomonn.com/denken3/questions/39070)より1日運転したときに消費する燃料質量2805[t]に含まれる炭素と水素の質量を求めます。炭素85%、水素15%なので以下のようになります。
・炭素C=2805×0.85=2384.25[t]
・水素H2=2805×0.15=420.75[t]
質量の値が分かったので炭素原子と水素分子のモル数を求めていきます。
・炭素Cのモル数=炭素の質量/炭素の原子量=2384.25×106/12≒198.69×106[mol]
・水素H2のモル数=水素の質量/水素の分子量=420.75×106/1×2≒210.38×106[mol]
続いて燃料を完全燃焼させるのに必要な酸素のモル数を求めます。
・C + O2 → CO2より炭素原子1molを燃焼させるための酸素分子は198.69×106[mol]になります。
・2H2 + O2 → 2H2Oより水素分子1molを燃焼させるための酸素分子は210.38×106×(1/2)なので105.19×106[mol]。
2つの酸素のモル数を合計します。
・198.69×106+105.19×106=303.88×106[mol]
続いて酸素の体積を求めます。
・酸素の体積=酸素のモル数×1molの気体標準状態の体積
1molの気体標準状態の体積は22.4Lなので酸素の体積は次のようになります。
・酸素の体積=303.88×106×22.4×10-3≒6806.9×103[m3]
最後に理論空気量を求めます。(空気の酸素濃度)
・理論空気量=酸素の体積÷0.21
・理論空気量=6806.9×103÷0.21=32413.8×103≒32.4×106[m3]
以上のようになります。
解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。
解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。
解説の冒頭の内容と一致するので適切です。
解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。
解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。
理論空気量を求めるまでの過程は長くて計算量が多い上、化学の知識も問われている問題です。単位の変化にも注意しましょう。
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