第三種電気主任技術者の過去問
平成29年度(2017年)
機械 問49
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問題
第三種 電気主任技術者試験 平成29年度(2017年) 機械 問49 (訂正依頼・報告はこちら)
図1~3は、同じ定格の単相変圧器3台を用いた三相の変圧器であり、図4は、同じ定格の単相変圧器2台を用いたV結線三相変圧器である。各図の一次側電圧に対する二次側電圧の位相変位(角変位)の値[rad]の組合せとして、正しいものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
ただし、各図において一次電圧の相順はU、V、Wとする。
ただし、各図において一次電圧の相順はU、V、Wとする。
- (図1)進みπ/6 、 (図2)0 、 (図3)遅れπ/6 、 (図4)0
- (図1)遅れπ/6 、 (図2)0 、 (図3)進みπ/6 、 (図4)進みπ/6
- (図1)遅れπ/6 、 (図2)0 、 (図3)進みπ/6 、 (図4)0
- (図1)進みπ/6 、 (図2)遅れπ/6 、 (図3)遅れπ/6 、 (図4)遅れπ/6
- (図1)遅れπ/6 、 (図2)進みπ/6 、 (図3)進みπ/6 、 (図4)進みπ/6
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この過去問の解説 (2件)
01
Δ−Y結線やY−Δ結線では、一次側と二次側で位相が変わります。
図1を使って、Δ−Y結線の電圧位相が変わることを紹介します。
ΔのU(U1)−V(U2)電圧は、Yのu(u1)−v(u2)電圧と対応していますので、
ΔのU1−V1電圧 = Yのu1−u2電圧となります。
Yの中点を頂点とした図で考えると、Yのu1−v1とu2−v2、ΔのU−Vは、
U−Vが底辺で、u1−v1とu2−v2の長さが等しい 2等辺三角形になります。
そして、頂点(u1−v1とu2-v2の角度)は120°なので、
U−V(底辺)とu1−v1の角度は30°になります。
角度の差が分かったので、次はベクトルで遅れ進みを考えます。
ΔのV→Uベクトルと Yの中点→Yのu1ベクトルでは、
ΔのV→Uベクトルに対して Yの中点→Yのu2ベクトルは、
進んでいます。
よって、Δ−Y結線では二次側電圧が30°進みに位相が変わります。
Y−Δ結線では、YとΔが反対になっているので、
電圧は30°遅れの位相に変わります。
それでは、(図1)~(図4)で考えます。
(図1)は、Δ−Y結線になっています。
Δ−Y結線では、電圧の位相変位は、30°進みに変わります。
(図2)は、Y−Y結線になっています。
一次と二次で結線が変わっていませんので、位相は変わりません。
電圧の位相は変わらないので、変位は0°です。
(図3)は、Y−Δ結線になっています。
Y−Δ結線では、電圧の位相変位は、30°遅れに変わります。
(図4)は、Δ−Δ結線になっています。
一次と二次で結線が変わっていませんので、位相は変わりません。
電圧の位相は変わらないので、変位は0°です。
πは180°なので、30°はπ/6です。
(図1)進みπ/6 、(図2)0 、(図3)遅れπ/6 、(図4)0
よって、「1」が正解です。
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02
各図の結線方式
図1はΔ-Y結線
図2はY-Y結線
図3はY-Δ結線
図4はV-V結線
となります。
Y結線では線間電圧が相電圧に対して、大きさが√3倍、位相が30°(π/6)進みます。
例えば図1の二次側を例にするとu1-v1間の電圧を基準としてEa’=Ea∠0°、u2-v2間の電圧をEb’=Eb∠-120°とするとU-V間の電圧はV'ab=Ea’-Eb’=√3Ea∠30°となります。
図1ではΔ結線からY結線になっていますので二次側の線間電圧は一次側の線間電圧に比べて30°進みます。
図2のY-Y結線と図4のV-V結線では結線が一次側と二次側で同じなため、位相変位は生じません。
図3ではY結線からΔ結線になっていますので一次側の線間電圧に比べて相電圧が30°遅れます。
つまり、30°遅れた電圧が二次側の線間電圧に表れます。
よって答えは1番の図1は進みπ/6、図2は0、図3は遅れπ/6、図4は0となります。
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