第三種電気主任技術者の過去問
平成30年度(2018年)
機械 問51

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問題

第三種 電気主任技術者試験 平成30年度(2018年) 機械 問51 (訂正依頼・報告はこちら)

定格一次電圧6000V、定格二次電圧6600Vの単相単巻変圧器がある。消費電力200kW、力率0.8(遅れ)の単相負荷に定格電圧で電力を供給する。単巻変圧器として必要な自己容量の値[kV·A]として、最も近いものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。ただし、巻線のインピーダンス、鉄心の励磁電流及び鉄心の磁気飽和は無視できる。
  • 22.7
  • 25
  • 160
  • 200
  • 250

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は1です。

消費電力 P = 200 [kW]、力率 cosθ = 0.8より、
皮相電力Ps1は下記の式で求められます。

Ps1 = P/cosθ = (200×10^3) / 0.8 = 250 × 10^3 [VA]

よって二次側電流I2は、下記の計算で求めることができます。
I2 = Ps1/V2 = (250×10^3) / 6600 ≒ 37.88 [A]

これより自己容量の値Psは、下記の計算で求めることができます。
Ps = (6600 − 6000) × 37.88 ≒ 22.7 [kV·A]

よって3が正解となります。

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02

解答
定格一次電圧をV1=6000[V]、定格二次電圧をV2=6600[V]、負荷の消費電力をP=200[kW]、負荷の力率をcosθ=0.8、負荷は二次側に接続されているとしますと負荷に供給される電流I2[A]は
I2=P/(V2×cosθ)=200×10^3/(6600×0.8)=37.8787…=37.88[A]
単巻変圧器の自己容量は直列巻線に加わる電圧と通過電流の積となるので自己容量をPs[V・A]とすると
Ps=(V2-V1)×I2=(6600-6000)×37.88=22727.27…=22.7[kV・A]
よって答えは1番の22.7[kV・A]となります。

解説
単巻変圧器は高圧巻線の一部を低圧巻線として使用するもので、一次・二次巻線に共用部があります。
共通の部分を分路巻線、共通でない部分を直列巻線と言います。
単巻変圧器には「自己容量」、「線路容量」、「分路容量」3つの容量があり、高圧側に電圧・電流をV1、I1、低圧側に電圧・電流をV2、I2としますと
自己容量:Ps=直列巻線の電圧×直列巻線の電流=(V1-V2)×I1
線路容量:Pl=直列巻線と分路巻線の電圧和×直列巻線の電流=V1×I1
分路容量:Pa=分路巻線の電圧×分路巻線の電流=V2×(I2-I1)
となります。

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