第三種電気主任技術者の過去問
令和元年度(2019年)
理論 問5
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問題
第三種 電気主任技術者試験 令和元年度(2019年) 理論 問5 (訂正依頼・報告はこちら)
図のように、七つの抵抗及び電圧E = 100Vの直流電源からなる回路がある。この回路において、A - D間、B - C間の各電位差を測定した。このとき、A - D間の電位差の大きさ[V]及びB - C間の電位差の大きさ[V]の組合せとして、正しいものを次の( 1 )~( 5 )のうちから一つ選べ。
- 【 A - D間の電位差の大きさ 】28 【 B - C間の電位差の大きさ 】60
- 【 A - D間の電位差の大きさ 】40 【 B - C間の電位差の大きさ 】72
- 【 A - D間の電位差の大きさ 】60 【 B - C間の電位差の大きさ 】28
- 【 A - D間の電位差の大きさ 】68 【 B - C間の電位差の大きさ 】80
- 【 A - D間の電位差の大きさ 】72 【 B - C間の電位差の大きさ 】40
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この過去問の解説 (2件)
01
【解説】
今回は、オームの法則による計算は最小限にして、イメージで解く方法を解説します。
(計算による解法はあちこちに掲載されています)
電圧の分圧比は直列回路においては抵抗の大きさに比例します。つまり、いちばん右側の線の電位が求まれば、あとは分圧比でA~D点の電位が求まることになります。
この考え方に基づいて、以下の手順で解いてみます。
1、一番右側の線の電位を求めます。
2、分圧比の考え方に基づいて、A~D点の電位を求めます。
3、A-D間 B-C間の電位差を求めます。
【計算】
1、一番右側の線の電位を求めます。
①上の並列回路については、60Ωと60Ω(20Ω*3個)の並列回路なので、その合成抵抗は30Ωと分かります。
②一番右側の線の電位は、上記で求めた30Ωと、下の20Ω(4+6+10Ω)を100Vで分圧した値なので、40[V]と暗算で求めることが出来ます。
2、分圧比の考え方に基づいて、A~D点の電位を求めます。
①点A、Bの電位を求めます。
こちらは、3つとも20Ωなので、分圧比は同じ値になります。一番右側の線の電位は40[V]でしたので、一つの20Ωにかかる電圧は、
(100-40)/3=20[V]
になります。
よって、
VA=80[V]
VB=60[V]
と暗算することが出来ます。
②点C、Dの電位を求めます。
こちらは、40[V]が10Ω、6Ω、4Ωに分圧されています。
よって、以下の計算で各点の電位が求まります。
VC=40*(10/20)=20[V]
VD=40*(4/20)=8[V]
3、A-D間 B-C間の電位差を求めます。
VAD=80-8=72[V]
VBC=60-20=40[V]
となります。
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02
まずは、並列回路の抵抗値R1を求めます。
和分の積より、下記のように求めることができます。
R1=60[Ω]×(20[Ω]×20[Ω]×20[Ω])/{60[Ω]+(20[Ω]×20[Ω]×20[Ω])}
=30[Ω]
次に直列部分の抵抗値R2を求めます。
R2=10[Ω]+6[Ω]+4[Ω]
=20[Ω]
並列回路部分に印加される電圧V1と直列回路部分に印加される電圧V2はそれぞれ下記のように求まります。
V1=E×R1/(R1+R2)
=100[V]×30[Ω]/(30[Ω]+20[Ω])
=60[V]
V2=E×R2/(R1+R2)
=100[V]×20[Ω]/(30[Ω]+20[Ω])
=40[V]
・A - D間の電位差の大きさ
ここで、A-D間の電圧を求めたいので、その間の抵抗にかかる電圧を求めます。
まず、並列回路部分は、
V1×(20[Ω]+20[Ω])/(20[Ω]+20[Ω]+20[Ω])
=60[V]×2/3
=40[V]
直列回路部分は、
V2×(10[Ω]+6[Ω])/(10[Ω]+6[Ω]+4[Ω])
=40[V]×16[Ω]/20[Ω]
=32[V]
これらを足し合わせると、
A - D間の電位差の大きさ=40[V]+32[V]
=72[V]
・ B - C間の電位差の大きさ
並列回路部分について、
V1×20[Ω]/(20[Ω]+20[Ω]+20[Ω])
=60[V]×1/3
=20[V]
直列回路部分について
V2×10[Ω]/(10[Ω]+6[Ω]+4[Ω])
=40[V]×1/2
=20[V]
これらを足し合わせると、
B - C間の電位差の大きさ=20[V]+20[V]
=40[V]
よって、(5)が正解です。
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