第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和2年度(2020年)
問4 (理論 問4)
問題文
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問題
第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和2年度(2020年) 問4(理論 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
- 磁力線は、磁石のN極から出てS極に入る。
- 磁極周囲の物質の透磁率をµ[H/m]とすると、m[Wb]の磁極からm/µ本の磁力線が出入りする。
- 磁力線の接線の向きは、その点の磁界の向きを表す。
- 磁力線の密度は、その点の磁束密度を表す。
- 磁力線同士は、互いに反発し合い、交わらない。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は「4」です。
磁力線に関する問題です。
◆磁力線について
磁場の中の曲線でその上の各点での接線が,ベクトルの向きと一致するものをいいます。
磁力線は,N極からS極に向い,互いに交わりません。
磁場の強いところでは磁力線は密になります。
1.正しいです。
磁力線は,磁石のN極から出てS極に入ります。
2.正しいです。
透磁率μ[H/m]とは物質の磁化のしやすさを表します。
磁極m[Wb]とは磁極の強さを表すものです。
磁力線をn[本]とすると,m/μが成り立ちます。
3.正しいです。
磁力線の接線の向きは,その点の磁界の向きを表します。
4.誤りです。(誤:磁束密度➡正:磁界の強さ)
磁力線の密度は,その点の磁界の強さを表します。
磁束密度とは,磁束の単位面積当たりの面密度の事を表し,磁場と呼ばれています。
5.正しいです。
磁力線同士は,互いに反発し,合い交わりません。
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02
正解は4です。
磁力線には、下記のような性質があります。
・磁力線は、磁場の方向に平行である。
・磁力線の向きは、磁石のN(正)極から発してS(負)極に終わる向きである。
・磁力線の密度は、磁場の強さに比例する。
・磁力線は磁極に対しては線の方向、電流に対しては電流と線との両方に垂直な方向に力を及ぼす。
・磁力線は、その線に沿って縮み、それに垂直に膨張しようとする応力を伴っている。
1.→ 正しいです。
磁力線は磁石のN極から出て、S極に向かいます。
2.→ 正しいです。
透過率µ[H/m]、磁極m[Wb]の時、下記の関係が成り立ちます。
磁力線[本] = m/µ[本]
3.→ 正しいです。
磁力線の接線 = その点の磁界の向き となります。
4.→ 誤りです。
磁力線の密度(単位面積当たりの磁力線の本数) = 磁界の強さ を表します。
よって誤りです。
5.→ 正しいです。
磁力線同士は縮もうとし、また互いに反発しあうため、交わりません。
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03
この問題は、磁力線の定義とその物理量との関係について、正しく理解しているかを問うものです。
正しい記述です。
磁力線は、磁石の外部ではN極から出てS極へ向かい、磁石の内部ではS極からN極へ戻る閉じた曲線を描きます。
正しい記述です。
磁極の強さm[Wb] から出る磁力線の本数nは、周囲の物質の透磁率μに依存し、n=m/μ で表されます。これは、透磁率が小さい(磁化しにくい)物質中では、同じ磁極の強さでも磁力線が密になるという現象に対応しています。
正しい記述です。
磁力線上の任意の点に置かれた小さな磁針のN極は、その点の磁力線の接線方向に沿って向き、その向きが磁界の向きです。
誤りを含む記述です。
磁力線の密度は、その点の磁界の強さHを表します。磁束密度Bは、単位面積あたりの磁束の量を表し、B=μHの関係があります。
したがって、磁力線の密度が直接的に磁束密度を表すわけではありません。
磁束密度は、磁力線の密度のほかに透磁率にも依存します。
正しい記述です。
磁力線には互いに反発し合う性質があるため、広がって互いに平行になろうとします。
また、もし磁力線が交差すると仮定すると、その交点で磁界の向きが二通り存在することになり、これは物理的に矛盾します。
磁力線は、磁界の強さと磁束密度という異なる物理量を表現する際に使われますが、それぞれの関係性を混同しないようにしましょう。
磁力線の本数と磁界の強さ、磁束密度、透磁率の関係をしっかり理解しておきましょう。
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