第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和2年度(2020年)
問3 (理論 問3)
問題文

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問題
第三種電気主任技術者(電験三種)試験 令和2年度(2020年) 問3(理論 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

- 大きさ2IhB0[N]のカ
- 大きさ4IhB0[N]のカ
- 大きさIh2B0[N・m]の偶力のモーメント
- 大きさ2Ih2B0[N・m]の偶力のモーメント
- 力も偶力のモーメントも働かない
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は「3」です。
電磁力に関する問題です。
◆電磁力について
(1)磁界中の導体に電流を流すと,磁界と電流との間に働く力の事です。
(2)フレミングの左手の法則に従い,左手の人指し指・中指・親指を互いに直角に開くと,人指し指=磁界の向き,中指=電流の向き,導体に働く力=親指の向きになります。
◆電磁力の表し方
電磁力F[N]= 電流[A]× 磁束密度[T]× 距離[m]×角度 となり,次の式で表せます。
(角度は,電流と磁界の方向でおりなす角度です。)
F = I × B × H × sinθ[N]・・・① となります。
◆偶力について
偶力とは,互いに平行で逆向きの二つの同じ力です。
◆辺で働く電磁力について
・B0は辺A-B,C-Dと平行であるため,辺A-B,C-Dで働く電磁力は0となります。
・B0は辺A-D,B-Cと直角に交わるため,辺A-D,B-Cで働く電磁力は①の式の通り,次式で表せます。
*FA-D = I × B0 × h × sin90° = I × B0 × h[N]・・・②
*FB-C = I × B0 × h × sin90° = I × B0 × h[N]・・・③
◆B0がループに及ぼす電磁力について
・FA-DとFB-Cの合成の偶力となります。よって②,③より
*F = FA-D + FB-C = 2 × I × B0 × h ・・・④ となります。
・偶力モーメントT[N・m]= 電磁力 F[N] × 距離h[m]となり,
正方形の半分の位置で合成力が最大となりますので,
*h/2・・・⑤ となります。
・よって,④,⑤より
*F = 2 × I × B0 × h × h/2 = I × B0 × h2 となり,正解は「3」です。
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02
正解は3です。
電磁力Fは、下記の下記のような関係式が成り立ちます。
F = I×B0×h×sinθ
(F:電磁力[N・m] I:電流[A] B0:磁束密度[T] h:一辺の長さ[m] )
よって、辺ADの電磁力FAD、辺BCの電磁力FBCについて、下記の式が成り立ちます。
FAD = I×B0×h×sin90°= I×B0×h
FBC = I×B0×h×sin90°= I×B0×h
FAD=FBCで、電磁力の向きは逆向きになります。
ちなみに、辺AB、辺CDはsin 0°= 0のため、電磁力は働きません。
FAD、FBCは偶力(力の大きさが同じで、方向が反対の力)であるため、下記の「偶力のモーメント」関係式が成り立ちます。
N = F × h
= ( I × B0 × h ) × h = I × h2× B0[N・m]
よって、3 の「大きさIh2B0[N・m]の偶力のモーメント」が正解となります。
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03
平等な磁束密度B0[T]のもとで、一辺の長さがh[m]の正方形ループの電磁力を求める問題となります。
電磁力を求める公式は以下のようになります。
・F[N]=BIlsinθ
※F:電磁力[N]、B:磁束密度[T]、I:電流[A]、l:導体の長さ[m]、θ:磁束と電流の角度
またフレミング左手の法則より電流Iの向きは中指、磁束密度Bの向きは人指し指、電磁力Fの向きは親指となることを踏まえて正方形に着目すると、電流Iは時計回りでループしており、辺ABと辺CDは磁束密度B0と平行となり、この辺には電磁力は発生しません。
辺BCは上から下に電流が流れ、辺DAは下から上に電流が流れます。フレミング左手の法則により、この辺に電磁力が加わります。また辺BCと辺DAに加わる力はそれぞれ異なる方向に力が加わります。これを偶力と言います。
さらに正方形ループとなるので電流と磁束の角度は90°となり、これらを上記電磁力の公式代入すると以下となります。
・F[N]=BIlsin90°=BIl‥①
※sin90°=1
続いてこの偶力のモーメント求めていきます。
公式はいかとなります。
・M=Fl[N・m]
※F:電磁力、l:導体の長さ
上記式に①式を代入します。
・M=Fl=BIl×l=BIl2=BIh2[N・m]
以上となります。
こちらが適切な解答となります。
この問題で問われている正方形ループは直流電動機の理屈となります。
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