問題
ただし、等価回路としては一次換算した一相分の簡易等価回路(L形等価回路)を対象とする。
[1]正しいです。
一次巻線の抵抗測定は、静止状態において直流で行います。
このとき、三相交流の入力端子2つを使用します。
[2]正しいです。
規格で決められた換算式を用います。
[3]正しいです。
無負荷運転では滑りがほとんど0となり、
二次側の抵抗が非常に大きくなることから、
励磁回路のみに電流が流れます。
無負荷損や、励磁インピーダンスを求めることができます。
[4]誤りです。
拘束試験では、定格電圧ではなく定格電流が流れる電圧を印加します。
一次回路と二次回路を一体とした抵抗とリアクタンスが求められます。
[5]正しいです。
励磁インピーダンス(サセプタンス、コンダクタンス)は、[3]の通り、
無負荷試験で求められます。
合成リアクタンス、二次抵抗は、[4]の通り、
拘束試験により求められます。
よって、[4]が正解です。
正解は4です。
1 .→適切です。
一次巻き線の抵抗測定は、直流電源を用いて、電圧降下法やブリッジ法によって測定します。
基準巻き線温度とは、特性値を算出する基準となる温度です。絶縁税量により許容最高温度が異なります。
2 .→適切です。
一次巻線の抵抗は、電動機の一次巻線の各端子間で測定した抵抗値の平均で求めます。
なお抵抗値の計算は、基準巻線温度における一次巻線の抵抗値の決められた数式を用いて計算します。
3 .→適切です。
無負荷試験では、電動機を定格電圧、定格周波数で無負荷運転したときの電圧、電流及び電力を測定します。
電動機は無負荷でも一次巻き線には回転磁界をつくる励磁回路があるため、この励磁電流と励磁損失を求める試験が無負荷試験です。
4 .→不適切です。
拘束試験では、電動機の回転子を回転しないように拘束し、入力電流が定格電流になるように一次電圧を調整します。
このとき一次巻線には、定格周波数の低電圧を印加します。
5 .→適切です。
無負荷試験により励磁電流と鉄損がわかるため、励磁サセプタンスを求めることができます。
また拘束試験では、一次二次の合成抵抗および合成漏れリアクタンスを求めることができます。
さらに一次抵抗は巻線抵抗試験で測定できるため、一次側と二次側の抵抗を分けることができます。