第三種電気主任技術者の過去問
令和2年度(2020年)
法規 問74

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和2年度(2020年) 法規 問74 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく分散型電源の高圧連系時の系統連系用保護装置に関する記述である。

高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合は、次により、異常時に分散型電源を自動的に解列するための装置を施設すること。
a)次に掲げる異常を保護リレー等により検出し、分散型電源を自動的に解列すること。
① 分散型電源の異常又は故障
② 連系している電力系統の( ア )
③ 分散型電源の単独運転
b)( イ )が運用する電力系統において再閉路が行われる場合は、当該再閉路時に、分散型電源が当該電力系統から解列されていること。
c)「逆変換装置を用いて連系する場合」において、「逆潮流有りの場合」の保護リレー等は、次によること。
表に規定する保護リレー等を受電点その他故障の検出が可能な場所に設置すること。

上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の選択肢の中から一つ選べ。
問題文の画像
  • ア:短絡事故又は地絡事故  イ:一般送配電事業者  ウ:欠相
  • ア:短絡事故又は地絡事故  イ:発電事業者     ウ:地絡過電圧
  • ア:高低圧混触事故     イ:一般送配電事業者  ウ:地絡過電圧
  • ア:高低圧混触事故     イ:発電事業者     ウ:欠相
  • ア:短絡事故又は地絡事故  イ:一般送配電事業者  ウ:地絡過電圧

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この過去問の解説 (2件)

01

正解:【5】

a~cの内容は「電気設備技術基準の解釈」第229条【高圧連系時の系統連系用保護装置】(p.241−242)から引用されている内容となります。また表は229−1表の一部になります。(空白箇所部分を赤字で記載しています。)

ーーーーーー

第229条 高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合は、次の各号により、異常時に分散型電源を自動的に解列するための装置を施設すること。

 一 次に掲げる異常を保護リレー等により検出し、分散型電源を自動的に解列すること。

  イ 分散型電源の異常又は故障

  ロ 連系している電力系統の短絡事故又は地絡事故

  ハ 分散型電源の単独運転

 二 一般送配電事業者が運用する電力系統において再閉路が行われる場合は、当該再閉路時に、分散型電源が当該電力系統から解列されていること。

 三 保護リレー等は、次によること。

  イ 229−1表に規定する保護リレー等を受電点その他故障の検出が可能な場所に設置すること。

(229−1表の抜粋)

 検出する異常      種類 

発電電圧異常上昇    過電圧リレー

発電電圧異常低下    不足電圧リレー

系統側短絡事故     不足電圧リレー

            短絡方向リレー

系統側地絡事故     地絡過電圧リレー

単独運転又は逆充電   周波数上昇リレー

            周波数低下リレー

            逆電力リレー

            転送遮断装置又は単独運転検出装置

ーーーーーー

上記により、(ア)は「短絡事故又は地絡事故」、(イ)は「一般送配電事業者」、(ウ)は「地絡過電圧」になります。

以上により、選択肢の【5】が正解となります。

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02

分散型電源の高圧連系時の系統連系用保護装置に関する問題です。

選択肢5. ア:短絡事故又は地絡事故  イ:一般送配電事業者  ウ:地絡過電圧

分散型電源を自動的に解列する必要がある条件としては、

・電源の故障時

・その系統での短事故時、地絡事故時

・電源の単独運転時

が挙げられます。

一般送配電事業者が運用する系統にて、再閉路が行われるとき、電源が系統から解列されている必要があります。

系統側地絡事故時、保護するものは「地絡過電圧リレー」です。

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