第三種電気主任技術者の過去問
令和2年度(2020年)
法規 問75

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和2年度(2020年) 法規 問75 (訂正依頼・報告はこちら)

電気工作物に起因する供給支障事故について、次の問に答えよ。

次の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の選択肢の中から一つ選べ。
① 電気事業法第39条(事業用電気工作物の維持)において、事業用電気工作物の損壊により( ア )者の電気の供給に著しい支障を及ぼさないようにすることが規定されている。
② 「電気関係報告規則」において、( イ )を設置する者は、( ア )の用に供する電気工作物と電気的に接続されている電圧( ウ )V以上の( イ )の破損又は( イ )の誤操作若しくは( イ )を操作しないことにより( ア )者に供給支障を発生させた場合、電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長に事故報告をしなければならないことが規定されている。
③ 図1に示す高圧配電系統により高圧需要家が受電している。事故点1、事故点2又は事故点3のいずれかで短絡等により高圧配電系統に供給支障が発した場合、②の報告対象となるのは( エ )である。
問題文の画像
  • ア:一般送配電事業  イ:自家用電気工作物  ウ:6000  エ:事故点1又は事故点2
  • ア:送電事業     イ:事業用電気工作物  ウ:3000  エ:事故点1又は事故点3
  • ア:一般送配電事業  イ:事業用電気工作物  ウ:6000  エ:事故点2又は事故点3
  • ア:送電事業     イ:事業用電気工作物  ウ:6000  エ:事故点1又は事故点2
  • ア:一般送配電事業  イ:自家用電気工作物  ウ:3000  エ:事故点2又は事故点3

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この過去問の解説 (2件)

01

正解:【5】

①は、電気事業法第 39 条(事業用電気工作物の維持)の2の三から引用されています。

ーーーーー

第三十九条 事業用電気工作物を設置する者は、事業用電気工作物を主務省令で定める技術基準に適合するように維持しなければならない。

 2 前項の主務省令は、次に掲げるところによらなければならない。

  一 事業用電気工作物は、人体に危害を及ぼし、又は物件に損傷を与えないようにすること。

  二 事業用電気工作物は、他の電気的設備その他の物件の機能に電気的又は磁気的な障害を与えないようにすること。

  三 事業用電気工作物の損壊により一般送配電事業者の電気の供給に著しい支障を及ぼさないようにすること。

  四 事業用電気工作物が一般送配電事業の用に供される場合にあつては、その事業用電気工作物の損壊によりその一般送配電事業に係る電気の供給に著しい支障を生じないようにすること。

ーーーーー

上記により、(ア)は「一般送配電事業者」となります。

②は電気関係報告規則の第三条(事故報告)の十一から引用されています。

ーーーーー

十一 一般送配電事業者の一般送配電事業の用に供する電気工作物又は特定送配電事業者の特定送配電事業の用に供する電気工作物と電気的に接続されている電圧三千ボルト以上の自家用電気工作物の破損又は自家用電気工作物の誤操作若しくは自家用電気工作物を操作しないことにより一般送配電事業者又は特定送配電事業者に供給支障を発生させた事故

 →報告先:電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長

ーーーーー

上記により、(イ)は「自家用電気工作物」、(ウ)は「3000」となります。

③について、保安上の責任分界点以降の高圧需要家設備に関する事故が報告対象となります。そのため、図中の「事故点2」と「事故点3」が報告対象です。

よって、(エ)は「事故点2又は事故点3」となります。

以上により、選択肢の【5】が正解となります。

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02

電気工作物に起因する供給支障事故に関する穴埋め問題です。

選択肢5. ア:一般送配電事業  イ:自家用電気工作物  ウ:3000  エ:事故点2又は事故点3

一般送配電に使用する自家用電気工作物の電圧が3000V以上であり、それが破損あるいはそれによる供給支障が起きた場合、設置者は産業保安監督部長に報告しなければなりません。

以上の報告対象となるのは、事故点2、3の時です。

事故点1は、責任分界点の上位に当たるので、報告の義務はありません。

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