問題
ただし、選択肢の図中の点線は図2と同じ波形を表し、実線はR = 2 Ωのときの波形を表している。
コイルの電流の時間に対する変化に関する問題です。
図2によると、十分に時間が経過した後、3Aになっていることがわかります。
R = 1 → R = 2 にすると、
電流は1.5Aになります。
抵抗値が1から2に増加したので、
相対的に誘導性が減少したことになったため、
立ち上がり速度も早まります。
よって、こちらの図が正しいです。
図1の回路に直流電圧を印加したとき、最初はコイルから逆起電力が発生し、電流が流れません。
しかし、時間がたつにつれてだんだん電流が流れ出し、無限大時間たつと抵抗Rに直流電源が接続された場合と同じ電流が流れます。
よって、最終的な電流値は V/R となります。
R = 2 [Ω]とすると、抵抗が増えるので、図2の最終的な電流値は図1の場合の半分である 1.5[A] になります。
そして、波形の立ち上がりの速さは、抵抗値が大きくなるほど速くなります。
よって正解は4です。
RL直列回路で抵抗の大きさが変化した時の現象に関する問題です。
この回路に起こる現象は、
図2のグラフよりRL直列回路の過渡現象であることが分かります。
◆図2より、収束する電流を推測します。
抵抗R=1[Ω]の時、
電流はおよそ3[A]で収束しています。
抵抗R=2[Ω]となった場合、
オームの法則より、電流はおよそ1.5[A]で収束すると推測されます。
◆収束するまでの時間を推測します。
収束するまでの時間については、時定数の公式から推測することができます。
RLを含む回路の時定数は、τ = L/R で求められます。
抵抗は1[Ω]から2[Ω]に変化しているので、
収束するまでの時間は短くなることが推測されます。
以上のことから、
・収束する電流が1.5[A]くらい
・収束するまでの時間が図2よりも短いもの(およそ半分)
の2つの条件を満たしたグラフが正解となります。