第三種電気主任技術者の過去問
令和3年度(2021年)
機械 問44
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問題
第三種 電気主任技術者試験 令和3年度(2021年) 機械 問44 (訂正依頼・報告はこちら)
ある直流分巻電動機を端子電圧220V、電機子電流100Aで運転したときの出力が18.5kWであった。
この電動機の端子電圧と界磁抵抗とを調節して、端子電圧200V、電機子電流110A、回転速度720min-1で運転する。このときの電動機の発生トルクの値[N・m]として、最も近いものを次の( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
ただし、ブラシの接触による電圧降下及び電機子反作用は無視でき、電機子抵抗の値は上記の二つの運転において等しく、一定であるものとする。
この電動機の端子電圧と界磁抵抗とを調節して、端子電圧200V、電機子電流110A、回転速度720min-1で運転する。このときの電動機の発生トルクの値[N・m]として、最も近いものを次の( 1 )〜( 5 )のうちから一つ選べ。
ただし、ブラシの接触による電圧降下及び電機子反作用は無視でき、電機子抵抗の値は上記の二つの運転において等しく、一定であるものとする。
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この過去問の解説 (2件)
01
端子電圧220V、電機子電流100A、出力18.5kWの条件について考えます。
出力18.5×10^3W、電機子電流100Aから、電機子回路で発生する逆起電力はP = EIaより、
E = (18.5 × 10^3)/100 = 185[V]
電機子回路の抵抗にかかる電圧は端子電圧-逆起電力なので
220 − 185 = 35[V]
電機子抵抗の抵抗値は電圧と電機子電流を使って求められるので
35/100 = 0.35[Ω]
となります。
次に、端子電圧200V、電機子電流110A、回転速度720min^-1の条件について考えます。
電機子抵抗にかかる電圧は
110 × 0.35 = 38.5[V]
逆起電力は端子電圧 − 電機子抵抗にかかる電圧で
200 − 38.5 = 161.5[V]
出力は逆起電力×電機子電流で
161.5 × 110 = 17765[W]
P = ωT、ω = (2πn)/60 なので、
T = 60P/2πn
ここにP = 17765、n = 720を代入して
T ≒ 235.7[N・m]
となり、最も近い236が正解となります。
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02
分巻電動機なので電動機と界磁巻線が並列に電源に接続されています。
また、トルクは 出力[W]/回転速度[rad/s] で求めることができます。
問題文より、ブラシの電圧降下、電機子反作用は無視できます。
端子電圧220[V]、電機子電流100[A]で出力が18.5[kW]であったことから、
電動機の逆起電力Eは
P=EI より
18500 = E × 100
E = 185 [V] となります。
よって電機子抵抗には 220 − 185 = 35 [V] の電圧が印加され、電機子電流は100[A]なので、
電機子抵抗は
35/100 = 0.35 [Ω] となります。
問題文より、電機子抵抗は二つの運転状態で変化はないので、
端子電圧 200[V]、電機子電流 110[A] の時の電動機の逆起電力E'は
E' = 200 − 110 × 0.35 = 161.5 [V] となります。
よって、このときの電動機の出力P'は
P' = 161.5 × 110 = 17765 [W] となります。
また、回転速度720[rpm-1] を[rad/s]に変換すると
2 × π × 720/60 = 24π となります。
よって、トルクTは
T = 17765/24π ≒ 235.61 ≒ 236 [N・m] となります。
よって正解は2です。
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