第三種電気主任技術者の過去問
令和4年度(2022年)上期
機械 問15(2)
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問題
第三種 電気主任技術者試験 令和4年度(2022年)上期 機械 問15(2) (訂正依頼・報告はこちら)
図は、出力信号yを入力信号xに一致させるように動作するフィードバック制御系のブロック線図である。次の問に答えよ。
<参考情報 : 前問>
<前問>で求めた一巡伝達関数において、ωを変化させることで得られるベクトル軌跡はどのような曲線を描くか、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
<参考情報 : 前問>
<前問>で求めた一巡伝達関数において、ωを変化させることで得られるベクトル軌跡はどのような曲線を描くか、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
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この過去問の解説 (2件)
01
一巡伝達関数のベクトル軌跡に関する問題です。
一巡伝達関数は、<前問>で求めた
G(jω) = 5/(1+jω0.1)
となっています。
◆一巡伝達関数の式の共役複素数を展開し、実数部と虚数部に分けて求めます。
G(jω) = 5/(1+jω0.1)
= {5/(1+jω0.1)}×{(1−jω0.1)/(1−jω0.1)}
= {5×(1−jω0.1)}/{1+(0.1ω)2}
= {5/{1+(0.1ω)2}} − j{0.5ω/{1+(0.1ω)2}}
この式は、実数部が正、虚数部が負となっています。
したがって、この一巡伝達関数のベクトル軌跡は、数学的に言う第4象限であること分かります。
◆角周波数ω=0のときとω=∞のときの一巡伝達関数を求めます。
・ω = 0のとき
G(jω) = 5/(1+jω0.1)
= 5/{1+(0.1×0)}
= 5
・ω = ∞のとき
G(jω) = 5/(1+jω0.1)
= 5/{1+(0.1×∞)}
= 0
以上のことから、一巡伝達関数が、
ω = 0のときに5になり、ω = ∞のときに0となる選択肢が正解となります。
この問題の場合、図にある角周波数ωの値まで確認しなくても選択肢を絞ることが出来ます。
ですが、他の問題で、角周波数を求める必要があるとなった場合の解き方を紹介します。
◇45゜のときにω = 10[rad/s]であるかを確認します。
下図のような三角形を考えます。
この三角形は二等辺三角形であるので、下図に示す2辺が等しい三角形であることが分かります。
この2辺はそれぞれ、実数部と虚数部の成分であることから、
実数部=虚数部
となります。
一巡伝達関数の式から
実数部=虚数
1 = 0.1ω
となり、
ω = 1/0.1
= 10 [rad/s]
であると確認が取れます。
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02
フィードバック制御系のブロック線図に関する問題です。
ωが変化すると一巡伝達関数も変化します。
ω = 0の一巡伝達関数は、
5 / (1 + 0.1jω) = 5
ω = 10では、
5 / (1 + 0.1jω) = 5 / (1 + j) = (5 − 5j)/2 = 2.5 − 2.5j
ベクトルは原点から右下に傾きます。
ω = 60では、
5 / (1 + 0.1jω) = 5 / (1 + 6j) = 5(1 − 6j) / {(1 + 6j)(1 − 6j)} = (5 − 30j) / 37
ベクトルは原点から左下に傾きます。
したがって描かれる軌跡は、図のようになります。
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