第三種電気主任技術者の過去問
令和4年度(2022年)下期
電力 問15

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和4年度(2022年)下期 電力 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

復水器での冷却に海水を使用する汽力発電所が出力600MWで運転しており、復水器冷却水量が24m3/s、冷却水の温度上昇が7℃であるとき、次の問に答えよ。
ただし、海水の比熱を4.02kJ/(kg・K)、密度を1.02×103kg/m3、発電機効率を98%とする。

復水器で海水へ放出される熱量の値[kJ/s]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
  • 4.25×104
  • 1.71×105
  • 6.62×105
  • 6.89×105
  • 8.61×105

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この過去問の解説 (2件)

01

汽力発電に関する計算問題となります。

復水器で海水へ放出される熱量の値[kJ/s]を求める公式は次のようになります。

・冷却水量[m3/s]×比熱kJ/(kg・K)×密度[kg/m3]×温度上昇[K]‥①

上記①式に問題で与えられている数値を代入します。

・24[m3/s]×4.02kJ/(kg・K)×1.02×103kg/m3×7[K]≒689×105

計算結果は以上のようになります。

最後に指数を調整します。

・689×1056.89×103[kJ/s]

以上のようになります。

選択肢1. 4.25×104

解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。

選択肢2. 1.71×105

解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。

選択肢3. 6.62×105

解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。

選択肢4. 6.89×105

解説の冒頭の内容と一致するので適切です。

選択肢5. 8.61×105

解説の冒頭の内容と一致しないので不適切です。

まとめ

今回の問題では公式に当てはめるだけの単純な計算で答えを導くことができますが、過去のパターンでは公式を変形して出題される事が多い傾向なので対処できるように色々な問題にチャレンジしていきましょう。

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02

汽力発電所の復水器で失われる熱量に関する計算問題です。

説明中に出てくる記号と単位については、

以下の通りとなっています。

海水へ放出される熱量の値:Q [kJ/s]

海水比熱:C [kJ/kg・K]

冷却水量:W [m3/s]

密度:ρ [kg/m3]

温度上昇:ΔT [℃] = ΔT [K]

温度上昇について、問題文では摂氏([℃])で与えられていますが、

問題を解いていく都合上、華氏([K])としています。

選択肢4. 6.89×105

◆単位に注目して計算をしていきます。

 Q [kJ/s] = C [kJ/kg・K] × W [m3/s] × ρ [kg/m3] × ΔT [K] ……①

右辺の単位で、赤色の単位は相殺され、青色の単位のみが残り、

左辺の熱量の単位と同じになることが分かります。

したがって、問題文で与えられた値を全て掛け合わせることで、

放出される熱量を求めることができます。

◆与えられている値を①に代入して、熱量を求めます。

 Q = C × W × ρ × ΔT

  = 4.02 × 24 × 1.02 × 103 × 7

  ≒ 6.89×105 [kJ/s]

この問題に限らず、与えられた値や求める値の単位に注目することで、公式が分からなくても解けることがあります。

公式をむやみに覚えるだけでなく、「単位に着目する」という方法も、手段の1つとして理解するようにしましょう。

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