第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和5年度(2023年)上期
問16 (理論 問16)

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和5年度(2023年)上期 問16(理論 問16) (訂正依頼・報告はこちら)

図の平衡三相回路について、次の問に答えよ。

 

この設問は、<前問>の続きの設問となります。


端子a、b、cに線間電圧200Vの対称三相交流電源を接続したときの全消費電力の値[kW]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。

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この過去問の解説 (3件)

01

三相交流回路に関する計算問題です。

 

回路全体の電力を求めたい場合、

Δ - Y変換すると

簡単に解くことができます。

 

それぞれの抵抗値が等しい

Δ接続の抵抗をYに変換すると、

それぞれの抵抗値は

1/3となり、R/3となります。

 

ここから1相分の等価回路を描くと、

相電圧は線間電圧の1/√3倍であるため、

200/√3となります。

 

この電圧が印加される抵抗は

R/2とR/3の直列接続であり、

合成抵抗は5R/6です。

 

前問(https://kakomonn.com/denken3/questions/73114

より、R = 30[Ω]とわかっているので、

5R/6 = 25[Ω]となり、

三相電力は

P = 3V2/(5R/6) 

 = 3×(200/√3)2/25 

 = 1600[W] 

 = 1.6[kW]となります。

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02

等価回路に流れる電流は、Δ-Y変換、相電圧、線間電圧に注意すると下記のとおりです。

I=E/R=(200/√3)/25=8/√3

 

三相回路の消費電力は、下記のとおりとなります。

P=3EI=(200/√3)/*8/√3*3=1600[W]=1.6[kW]

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03

前問からの続きとなります。

今回は端子a、b、cに線間電圧200Vの対称三相交流電源を接続したとあるので三相交流回路となります。

問題では全消費電力の値[kW]を問われています。

解き方は複数ありますが、今回は以下の公式を利用して求めたいと思います。

・全消費電力P[kW]=3I2R‥①

 

まずは全体の抵抗から求めていきます。前問より抵抗R=30[Ω]となるので、R/2[Ω]は代入して15[Ω]となります。

次にΔ接続されている抵抗回路をY接続に変換します。Δ-Y変換の際はR/3となります。よって30/3より10[Ω]となりこの回路全体の抵抗は以下となります。

・R=15+10=25[Ω]

 

次に電流I[A]をオームの法則を利用してもとめますが。ここで問題で与えられている電圧は線間電圧となっています。各相にかかる電圧は相電圧となるので、電圧はE/√3[V]となります。

よって電流I[A]は次のようになります。

・I=(E/√3)/R=(200/√3)/25≒4.62[A]

 

最後に①式に代入して全消費電力P[kW]を求めます。

・全消費電力P[kW]=3×4.622×25≒1600=1.6×103=1.6[kW]以上となります。

選択肢4. 1.6

こちらが適切な解答となります。

まとめ

Δ-Y変換は頻出しているので、繰り返しの学習をお薦め致します。

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