第三種電気主任技術者の過去問
令和5年度(2023年)上期
電力 問9

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和5年度(2023年)上期 電力 問9 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章は、コロナ損に関する記述である。
送電線に高電圧が印加され、( ア )がある程度以上になると、電線からコロナ放電が発生する。コロナ放電が発生するとコロナ損と呼ばれる電力損失が生じる。コロナ放電の発生を抑えるには、電線の実効的な直径を( イ )するために( ウ )する、線間距離を( エ )する、などの対策がとられている。コロナ放電は、気圧が( オ )なるほど起こりやすくなる。

上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次のうちから一つ選べ。
  • ア:電流密度       イ:大きく  ウ:単導体化  エ:大きく  オ:低く
  • ア:電線表面の電界強度  イ:大きく  ウ:多導体化  エ:大きく  オ:低く
  • ア:電流密度       イ:小さく  ウ:単導体化  エ:小さく  オ:高く
  • ア:電線表面の電界強度  イ:小さく  ウ:単導体化  エ:大きく  オ:低く
  • ア:電線表面の電界強度  イ:大きく  ウ:多導体化  エ:小さく  オ:高く

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この過去問の解説 (3件)

01

コロナ放電とは、架空送電線の表面の電界が空気の絶縁耐力を超えると、空気の絶縁が破壊されて電線表面から放電する現象です。

 

コロナ放電が発生すると通信線への誘導障害、電波障害の発生、コロナ放電による電力損失などの影響があります。

 

コロナ放電の対策として、電線の太径化多導体の採用、がいし金具の突起部をなくすなどがあります。

 

コロナ放電は気圧が低く、湿度が高い時に発生しやすくなります。(雨天時)

 

以上より、空白箇所は以下となります。

 

( ア )‥電線表面の電界強度

( イ )‥大きく

( ウ )‥多導体化

( エ )‥大きく

( オ )‥低く

 

各選択肢を見ていきます。

選択肢2. ア:電線表面の電界強度  イ:大きく  ウ:多導体化  エ:大きく  オ:低く

解説の冒頭の内容と一致するので適切です。

まとめ

送電線にはコロナ放電以外にも、雷害、静電誘導、電磁誘導などの障害があります。また風圧による振動に関する問題は、頻出して出題されております。

参考になった数2

02

正しい組み合わせは、下記のとおりです。
ア:電線表面の電界強度  

イ:大きく 

ウ:多導体化

エ:大きく

オ:低く

 

ここでのポイントは、放電の種類を明確に理解しているかどうかになります。

主に、コロナ放電、グロー放電、アーク放電、火花放電の4種類があります。

中でも、コロナ放電は、電験三種の問題でよく問われますので覚えておきましょう。

参考になった数2

03

コロナ放電は、電線表面の電界強度が一定値(波高値で30kV/cm)以上になると、空気の絶縁が破壊されて放電が起こる現象です。この放電により電気エネルギーが音や光エネルギーとなって損失になります。

電線が太いほど電線表面の電界強度が小さくなり、コロナ放電が発生しにくくなります。

また、気圧が低いほど発生しやすくなります。

選択肢2. ア:電線表面の電界強度  イ:大きく  ウ:多導体化  エ:大きく  オ:低く

正しい回答です。

参考になった数2