第三種電気主任技術者の過去問 令和5年度(2023年)上期 電力 問11
この過去問の解説 (2件)
以下に解説します。
【誤り】
直接接地方式ではなく、抵抗接地方式が採用されます。
各方式については、必ず覚えておきましょう。
高圧配電線路における電気方式の一つでもある22(33)kV配電系統に関する問題となり誤っている記述を選択する問題です。
22(33)kV配電系統は主に電力需要の多い都市部や工場が多く集まる場所で用いられます。
この問題のポイントしては、配電線路に用いられる接地方式が正しいかを判断できるかになります。各選択肢を見ていきます。
配電線の距離が長距離になると、電圧降下が発生する可能性があるので6.6kVの配電線より高い電圧の22(33)kV配電系統を採用する事が有効とされています。なのでこの選択肢の記述は適切です。
22(33)kV配電系統の接地方式は非接地方式が採用されています。非接地方式は地絡電流が少なく健全相の対地電圧上昇を抑制でき、地絡事故時の通信障害などの影響もほとんどないのが特徴です。
直接接地方式は187kV配電系統(超高圧)に採用されています。なのでこの選択肢の記述は誤りです。
需要家の受電電圧が20kV以上になるとその需要家は特別高圧需要家となります。なので22(33)kV配電系統を直接受電する事ができます。受電電圧が交流でいうと、600V超え7000V以下であれば高圧需要家となり、さらに交流600V以下であれば低圧需要家となります。よって高圧需要家、低圧需要家への供給は降圧が必要となります。なのでこの記述は適切です。
33kV/6.6kV=5の計算結果より、電圧が5倍になる事が分かります。負荷が同じで配電線の線路定数も同じならば電流はオームの法則により、反比例するので1/5となります。電力損失は電流の二乗と抵抗の積なので1/25となり、送電容量は電圧と電流の積なので電圧が5倍になれば、容量も5倍となります。なのでこの記述は適切です。
架空配電線路の電線は感電防止のため絶縁電線の使用が定められているので裸電線は使用する事ができません。なのでこの記述は適切です。
この問題は暗記問題となりますので繰り返し問題を解いて、覚えるようになりましょう。特に配電線路の接地方式については頻繁に出題されている印象なので注視する事をお薦め致します。
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