問題
図1は、単相インバータで誘導性負荷に給電する基本回路を示す。負荷電流iOと直流電流idは図示する矢印の向きを正の方向として、次の問に答えよ。
この設問は、<前問>の続きの設問となります。
単相インバータの特徴に関する記述として、誤っているものを次のうちから一つ選べ。
図1は、単相インバータで誘導性負荷に給電する基本回路を示す。負荷電流iOと直流電流idは図示する矢印の向きを正の方向として、次の問に答えよ。
この設問は、<前問>の続きの設問となります。
単相インバータの特徴に関する記述として、誤っているものを次のうちから一つ選べ。
前問から引き続きの知識問題となります。
各選択肢を見ていきましょう。
図1を見るとパワートランジスタSと並列で還流ダイオード(フリーホイリングダイオード)が設置されているので、こちらは電圧形インバータになります。
電圧形インバータの特徴として低い高周波インピーダンスで電圧を出力する事ができます。
よってこの記述は適切です。
周期T=1/周波数f[Hz]より、周期を短くすると交流周波数は高くすることが出来ます。
また、直流電圧を高くすると比例して交流電圧を高くすることが出来ます。
なのでこの記述は適切です。
図1に示されたバルブデバイスをパワートランジスタからIGBT又はパワーMOSFETに置換えてもインバータを実現する事が出来ます。
パワーMOSFET及びIGBTは共に電圧駆動形のデバイスであり、自己消弧形素子でもあるので図1の電圧形インバータに適用可能です。なのでこの記述は適切です。
インバータに設置されるダイオードの役割はパワートランジスタに負の方向(-)から来る電流を流せないようにする為です。
仮にダイオードがない場合、オン・オフ時に負の方向(-)からくる電流はパワートランジスタに流れ高い電圧が発生し焼損させてしまう恐れがあるからです。
なのでこの記述は不適切です。
負荷の力率が低くなるとインダクタンスが大きくなってしまいます。そうなるとインダクタンスに発生するエネルギーも増加し流れる電流も増えます。なのでダイオードに流れる時間が長くなってしまいます。
よってこの記述は適切です。
近年、パワーエレクトロ二クスの中でもインバータに関する問題が頻出されております。今後も注目されていく分野なので覚えるのは大変ですが、諦めずに学習していく事をお薦め致します。