第三種電気主任技術者の過去問
令和5年度(2023年)上期
法規 問6

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問題

第三種 電気主任技術者試験 令和5年度(2023年)上期 法規 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」における地中電線と他の地中電線等との接近又は交差に関する記述の一部である。
低圧地中電線と高圧地中電線とが接近又は交差する場合、又は低圧若しくは高圧の地中電線と特別高圧地中電線とが接近又は交差する場合は、次のいずれかによること。ただし、地中箱内についてはこの限りでない。
a)地中電線相互の離隔距離が、次に規定する値以上であること。
 ① 低圧地中電線と高圧地中電線との離隔距離は、( ア )m
 ② 低圧又は高圧の地中電線と特別高圧地中電線との離隔距離は、( イ )m
b)地中電線相互の間に堅ろうな( ウ )の隔壁を設けること。
c)( エ )の地中電線が、次のいずれかに該当するものである場合は、地中電線相互の離隔距離が、0m以上であること。
 ① 不燃性の被覆を有すること。
 ② 堅ろうな不燃性の管に収められていること。
d)( オ )の地中電線が、次のいずれかに該当するものである場合は、地中電線相互の離隔距離が、0m以上であること。
 ① 自消性のある難燃性の被覆を有すること。
 ② 堅ろうな自消性のある難燃性の管に収められていること。

上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次のうちから一つ選べ。
  • ア:0.15  イ:0.3  ウ:耐火性  エ:いずれか  オ:それぞれ
  • ア:0.15  イ:0.3  ウ:耐火性  エ:それぞれ  オ:いずれか
  • ア:0.1  イ:0.2  ウ:耐圧性  エ:いずれか  オ:それぞれ
  • ア:0.1  イ:0.2  ウ:耐圧性  エ:それぞれ  オ:いずれか
  • ア:0.1  イ:0.3  ウ:耐火性  エ:いずれか  オ:それぞれ

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題のポイントは2つあります。

①.地中電線の種類の違う電圧(低圧、高圧、特別高圧)相互の離隔距離を覚えているか。

②.地中電線管に用いられる材質の違いを理解しているか。

以上のようになります。

まずは、上記①の方から説明していきます。

地中電線相互とは電線共同溝などの電線やケーブルを地下に収容する施設内での低圧地中電線と高圧地中電線、特別高圧地中電線及び弱電流電線とが、接近または交差する事を言います。

この地中電線相互間の離隔距離は規程されており、空白箇所(ア)、(イ)はこの距離を問われています。

・( ア )‥低圧地中電線と高圧地中電線との離隔距離は0.15m

・( イ )‥低圧又は高圧の地中電線と特別高圧地中電線との離隔距離は0.3m

以上のようになります。ちなみに地中弱電流電線等との離隔距離は低圧又は高圧で0.3m、特別高圧とは0.6mとなります。

次に上記のようなもし離隔距離が取れない場合は別の規定があります。それは地中電線相互の間に堅ろうな耐火性の隔壁を設けます。よって空白箇所( ウ )は耐火性が該当します。

 

次に②の説明になりますが、不燃性と耐火性の違いは次のようになります。

・「難燃性」‥炎にさらされても燃えにくい性質で燃え広がる速さを遅らせるもの

・「不燃性」‥炎にさらされても燃えない、または極めて燃えにくい性質をいいます。

上記より、イメージ的には難燃性<不燃性となるので( エ )はいずれか。( オ )はそれぞれとなります。

 

選択肢1. ア:0.15  イ:0.3  ウ:耐火性  エ:いずれか  オ:それぞれ

こちらが適切な解答となります。

まとめ

「不燃性」「難燃性」以外にも「自己消火性」という性質もあり炎をあてると燃え広がるが、炎を除くと自然に消える性質を言います。また離隔距離が0m以上という事は直接接触しても問題ないという意味です。

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02

この問題は、地中電線が他の地中電線と接近または交差する際の基準に基づいています。特に、低圧、高圧、特別高圧の電線間の離隔距離や、安全対策として設けるべき物理的な隔壁の要件について説明しています。

 

a) 地中電線相互の離隔距離
まず、離隔距離についての規定があります。

① 低圧地中電線と高圧地中電線の離隔距離は、(ア)m
→ 正解:0.15m
低圧電線と高圧電線が接近する際の最低限の離隔距離です。これは、短絡や干渉を避けるための距離です。

② 低圧または高圧の地中電線と特別高圧地中電線との離隔距離は、(イ)m
→ 正解:0.3m
特別高圧電線は、低圧や高圧電線よりも高いエネルギーを扱うため、離隔距離が大きくなります。

 

b) 地中電線相互の間に堅ろうな(ウ)の隔壁を設けること
ウ:耐火性
地中電線の間に隔壁を設ける場合、その材料は耐火性を持つ必要があります。火災や過熱による損傷を防ぐための重要な要素です。


c) (エ)の地中電線が、次のいずれかに該当するものである場合は、地中電線相互の離隔距離が0m以上であること
エ:いずれか
この場合、「いずれか」は不燃性の被覆を有するか、または堅ろうな不燃性の管に収められていることを指します。このような安全対策が施されていれば、地中電線間の離隔距離を縮めることが可能です。


d) (オ)の地中電線が、次のいずれかに該当するものである場合は、地中電線相互の離隔距離が0m以上であること
オ:それぞれ
これは、それぞれの地中電線が自消性のある難燃性の被覆を持っているか、堅ろうな自消性のある難燃性の管に収められていることを示しています。この条件が満たされる場合、離隔距離を0m以上にすることが可能です。

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