第三種電気主任技術者(電験三種) 過去問
令和5年度(2023年)上期
問76 (法規 問12)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第三種 電気主任技術者試験 令和5年度(2023年)上期 問76(法規 問12) (訂正依頼・報告はこちら)

ある事業所内におけるA工場及びB工場の、それぞれのある日の負荷曲線は図のようであった。それぞれの工場の設備容量が、A工場では400kW、B工場では700kWであるとき、次の問に答えよ。

A工場及びB工場を合わせた総合負荷率の値[%]として、最も近いものを次のうちから一つ選べ。
問題文の画像
  • 56.8
  • 63.6
  • 78.1
  • 89.3
  • 91.6

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

前問(https://kakomonn.com/denken3/questions/73174)からの続きとなります。

負荷率とは、需要家の設備がある期間中にどのように有効に使われているかを表す指標となります。その中でも総合負荷率とは複数の需要家を総合した場合の負荷率を言います。公式は以下のようになります。

・総合負荷率=(合成平均需要電力/合成最大需要電力)×100[%]‥①

ここで合成最大需要電力は前問と同じく700kWとなります。

合成平均需要電力については以下のようになります。

・0時から6時まで=700×6=4200[kWh]

・6時から12時まで=500×6=3000[kWh]

・12時から18時まで=600×6=3600[kWh]

・18時から24時まで=700×6=4200[kWh]

・合成平均需要電力=(4200+3000+3600+4200)/24=625[kW]

以上の結果を①式に代入して総合負荷率を求めます

・総合負荷率=(625/700)×100≒89.3[%]

以上のようになります。

選択肢4. 89.3

こちらが適切な解答となります。

まとめ

こちらも定番の問題となり得点源となる問題だと思うので、確実に得点できるよう繰り返しの学習をお薦め致します。

参考になった数11

02

この問題を解くポイントは負荷率の公式を理解しているかとなります。

負荷率は「最大需要電力に対して、どれだけ効率的に平均電力を使ったか」を示します。

公式:負荷率 = (平均使用電力 ÷ 最大需要電力) × 100 [%]

それでは問題を見ていきましょう。

選択肢4. 89.3

①最大需要電力を確認します。

最大需要電力は700kWです。

②1日の平均使用電力を計算します。

問題文のグラフから、以下の時間帯ごとの電力を確認します。

0~6時:700kW

6~12時:500kW

12~18時:600kW

18~24時:700kW

各時間帯は6時間ずつなので、

平均使用電力は平均使用電力 = (700 + 500 + 600 + 700) ÷ 4 = 625 [kW]となります。

③負荷率の公式に代入して計算します。

負荷率 = (625 ÷ 700) × 100 = 89.3 [%]

まとめ

「負荷率」は効率的に電力を使えているかを示します。

工場や施設のエネルギー管理で非常に重要です。

計算式をしっかり覚えておけば、複雑な問題もスムーズに解けます。

参考になった数3