1級電気工事施工管理技士の過去問
令和元年度(2019年)
午前 ロ 問21
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問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和元年度(2019年) 午前 ロ 問21 (訂正依頼・報告はこちら)
架空電線路の架空地線に関する記述として、不適当なものはどれか。
- 電線は、アルミ覆鋼より線や、鉛めっき鋼より線が一般的に用いられている。
- 直撃雷に対しては、遮へい角が大きいほど遮へい効果が高い。
- 誘導雷により電力線に発生した雷電圧を低減する効果がある。
- 送電線の地絡故障による通信線への電磁誘導障害を軽減する効果がある。
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この過去問の解説 (4件)
01
直撃雷に対して、遮へい角が小さいほど遮へい効果が高いので不適当です。
遮へい角とは、架空地線と地面を垂直に結んだ線と、
架空地線と電線を結んだ線との角度なので、小さいほど有効です。
【1】について、
亜鉛めっき鋼より線が広く用いられており、
他に導電率を良くしたアルミ被覆より線(AS)や、
鋼芯イ号アルミ合金より線が一般的に用いられています。
【3】について
誘導雷により電磁界が乱れ電力線に異常電圧が発生します。
架空地線により接地電流が流れ、電力線への影響を低減できます。
【4】について
架空地線により地絡電流を低減できるので、通信線への誘導障害を低減できます。
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02
架空地線は直撃雷に対して、遮蔽角が小さいほど遮蔽効果が高い。
遮蔽角とは、架空地線と送電線を結んだ線と、架空地線からの
鉛直線との間の角度をいいます。
よって(2)は不適当です。
(1)
架空電線路の架空地線は、アルミ覆鋼より線や亜鉛メッキ鋼より線が
使用されることが一般的です。
(3)
架空地線を敷設すると、誘導雷によって電力線に発生した雷電圧を
低減することができます。
(4)
架空地線により、1線地絡時の故障電流を分流させることができるので、
通信線への誘導障害が軽減されます。
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03
架空電線路の架空地線に関する問題です。
架空地線とは、電線を直撃雷から保護する目的で、
電線上部に張られた電線で、通常は電気が流れていません。
〇 正しいです。
✕ 誤りです。
遮へい角とは、電線と架空地線を結ぶ線と、架空地線と地面とを垂直に結ぶ線が作る角度で、
小さいほど、電線への保護効果が強くなります。
〇 正しいです。
誘導雷による地絡電流が、架空地線によって分流されるため、
雷電圧が低減されます。
〇 正しいです。
地絡電流が、架空地線によって分流されるため、
通信線への電磁誘導障害が軽減されます。
架空地線は、電力を送電することはできませんが、
直撃雷の保護に力を発揮します。
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04
架空電線路の架空地線に関する問題です。
架空地線は、送電線の上方に平行に張ってあり、鉄塔の支持部ごとに接地されている電線です。架空地線の目的は、電線への直撃雷の防止です。
〇
架空地線の電線は、亜鉛めっき鋼より線が一般的ですが、アルミ合金より線やアルミ覆鋼より線も使用されます。
×
架空地線の直撃雷に対する効果は、遮へい角が小さいほど効果が大きくなります。
遮へい角とは、架空地線と電線を結ぶ線と、鉄塔の垂直線との角度です。
鉄塔が高い場合は遮へい角は 30°以下 、引く鉄塔では、45°程度です。
「遮へい角が大きいほど遮へい効果が高い」は誤りです。
〇
配電線への直撃雷によって誘導雷が電線に侵入しますが、架空地線の接地点では誘導雷と逆向きの反射波が起こり、架空地線と電線との電磁的結合によって配電線に誘導されて、配電線に侵入した異常電圧は低下させることができます。
〇
架空地線は抵抗値が低く接地されているため、電線の1線が地絡したときは、故障電流遮へいのシールド線効果があり、通信線への誘導障害を軽減できます。
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