1級電気工事施工管理技士の過去問
令和元年度(2019年)
午前 ロ 問23
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和元年度(2019年) 午前 ロ 問23 (訂正依頼・報告はこちら)
送電線の表皮効果に関する記述として、不適当なものはどれか。
- 周波数が高いほど、表皮効果は大きくなる。
- 導電率が小さいほど、表皮効果は大きくなる。
- 合計断面積が等しい場合、単導体よりも多導体の方が表皮効果の影響が小さくなる。
- 表皮効果が大きいほど、電線中心部の電流密度は小さくなる。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (4件)
01
表皮効果とは、電線に交流の電気が流れた時、磁界が発生し、電線中心部では打ち消し合う電流が流れ、結果、中心部より外側の方に電流が多く流れる現象をいいます。
電線の導電率が大きいほど大きく、
電線の断面積が大きいほど大きく、
周波数が高いほど大きくなります。
【2】
導電率は大きいほど、表皮効果は大きくなりますので不適当です。
【1】
周波数が高いほど、表皮効果は大きくなるので適当です。
【3】
多導体の場合、単導体に比べ一本あたりの断面積は小さくなり、また導電率は低くなるので、結果、表皮効果の影響は小さくなり適当です。
【4】
表皮効果が大きいほど、電線中心部に電流が流れていないという事になるので、中心部の電流密度が小さくなるで適当です。
参考になった数38
この解説の修正を提案する
02
答えは(2)です。
表皮効果とは、電線に交流の電流が流れたときに、電線の中心部に近づくほど
電流が流れにくく(電流密度が小さい)、電線の表面部に近づくほど、電流が
流れやすく(電流密度が大きい)なる現象です。
その効果は、周波数が高いほど、導電率が大きいほど、導体断面積が大きいほど
大きくなります。
(1)周波数が高いほど、表皮効果は高くなります。
(2)導電率が小さいほど、表皮効果は小さくなります。
(3)単導体よりも、多導体のほうが電線1本あたりの断面積が小さくなるため、
表皮効果は小さくなります。
(4)表皮効果が大きいと、電線中心部の電流は流れにくくなります。
(電流密度は小さくなります。)
参考になった数16
この解説の修正を提案する
03
送電線の表皮効果に関する問題です。
電線に交流が流れると、導体の円周方向の磁界も電流とともに変化し、電磁誘導により電流の流れる方向に逆起電力が生じます。
電線の中心部ほど電流と鎖交する磁束数が多く逆起電力も大きくなり、電流密度が小さくなったことで、電流が電線周辺部に流れ、電流密度が中心部から周辺部ほど大きくなることが、表皮効果です。
表皮効果は、次式で表されます。
2 ρ
d = √――――
ω μ
ここで、各パラメータは次のようになります。
d:表皮深さ(電線表面を流れる電流密度が37 % になる、電線表面からの距離)
dは、小さいほど表皮効果が大きい
ω:角速度(周波数 f = ω/2π)、μ:透磁率、ρ:抵抗率
〇
f が高いほど ω も大きく、d は小さくなります。結果、表皮効果は大きくなります。
×
導電率は抵抗率の逆数であるため、導電率が小さくなると抵抗率は大きくなります。抵抗率が大きくなるほど、d も大きくなるため、表皮効果は小さくなります。
「導電率が小さいほど、表皮効果は大きくなる」は、誤りです。
〇
単導体も多導体も表皮効果は起こりますが、単導体はその1つの心線の周囲に電流が流れ、多導体は、多数ある線の心線の周りに電流が流れます。
2つの電流を比べると、多導体の周辺の電流が小さいため、表皮効果の影響が小さくなります。
〇
表皮効果が大きいほど、電線周辺部の電流が多く、中心部は少なくなるため、電流密度は小さくなります。
参考になった数3
この解説の修正を提案する
04
送電線の表皮効果に関する問題です。
表皮効果とは、電線の外周に近い方に、電流が偏って流れる現象です。
〇 正しいです。
選択肢のとおりです。
✕ 誤りです。
導電率が小さいほど、電流は流れにくくなりますので、
表皮効果も小さくなります。
〇 正しいです。
単導体よりも多導体の方が、電線1本あたりの外周が小さくなりますので、
表皮効果の影響も小さくなります。
〇 正しいです。
表皮効果が大きいほど、電流が外周部に集まって流れるため、
電線中心部の電流密度は小さくなります。
表皮効果により、電線の抵抗値は大きくなってしまいます。
直流送電には表皮効果はないので、
有利になります。
参考になった数2
この解説の修正を提案する
前の問題(問22)へ
令和元年度(2019年)問題一覧
次の問題(問24)へ