1級電気工事施工管理技士の過去問
令和3年度(2021年)
午後 ハ 問76

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問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和3年度(2021年) 午後 ハ 問76 (訂正依頼・報告はこちら)

防災設備の電源に関する記述として、不適当なものはどれか。
  • 不特定多数の者が出入りする場所の露出したケーブルラックに敷設する消防用非常電源として、高難燃ノンハロゲン耐火ケーブルを使用した。
  • 電源別置形の非常設置照明用分電盤に主遮断器を設けず、停電時に切り替わる装置を設置した。
  • 電池内蔵形の非常用照明器具の配線にビニルケーブル(VVF)を使用した。
  • 屋内消火栓設備の非常電源回路に、漏電遮断器を設置した。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

漏電遮断器の作動によって、防災設備への電源が遮断されてはいけません。

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02

防災設備の電源に関する問題です。

選択肢1. 不特定多数の者が出入りする場所の露出したケーブルラックに敷設する消防用非常電源として、高難燃ノンハロゲン耐火ケーブルを使用した。

〇 正しいです。

機械室、電気室等不特定多数の者の出入りしない場所以外に施設する場合は、耐火電線等をケーブルラック等により露出して敷設する場合は、指定する耐火電線を用います。高難燃ノンハロゲン耐火電線が指定されています。

「予防事務審査基準(東京消防庁)第4章第3項7-(オ)」

選択肢2. 電源別置形の非常設置照明用分電盤に主遮断器を設けず、停電時に切り替わる装置を設置した。

〇 正しいです。

予備電源は、停電後充電を行わずに30分以上の放電に耐える。電気配線は他の電気回路に接続せず、途中に容易に電源を遮断できる開閉器は設けない。照明器具との電気配線は直接接続し、途中にコンセントやスイッチなどは設けない。

電気配線は、耐熱配線を用いて防火措置を講じる。

(「建設省告示1730号」(非常用の照明装置の構造方法を定める件))

選択肢3. 電池内蔵形の非常用照明器具の配線にビニルケーブル(VVF)を使用した。

〇 正しいです。

電源内蔵型の非常用照明は、蓄電池内蔵の非常用照明で、電源停止時に自動で非常電源に切り替わるため、配線に耐火性・耐熱性が必要なく、一般のVVFケーブルを使用します

選択肢4. 屋内消火栓設備の非常電源回路に、漏電遮断器を設置した。

× 誤りです。

屋内消火栓の加圧送水装置の起動は直接操作できるほか、屋内消火栓箱内部と直近箇所の操作部からも遠隔操作できます。一方、加圧送水装置の停止は、直接操作のみ停止できるようにすることになっています。

非常電源回路に漏電遮断器を設置すると、屋内消火栓が非常電源で動作している時に漏電があると、勝手に停止することになります。

加圧送水装置の停止を直接操作のみで停止するためには、漏電遮断器は設置してはいけません。

したがって、「非常電源回路に、漏電遮断器を設置した」は誤りです。

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03

防災設備の電源に関する問題です。

選択肢1. 不特定多数の者が出入りする場所の露出したケーブルラックに敷設する消防用非常電源として、高難燃ノンハロゲン耐火ケーブルを使用した。

〇 正しいです。

消防用非常電源の配線は、耐火ケーブルとする必要があります。

選択肢2. 電源別置形の非常設置照明用分電盤に主遮断器を設けず、停電時に切り替わる装置を設置した。

〇 正しいです。

主遮断器を設けると、非常照明が一斉に使えなくなる恐れがあります。

選択肢3. 電池内蔵形の非常用照明器具の配線にビニルケーブル(VVF)を使用した。

〇 正しいです。

非常電源として電池を内蔵しているため、配線を耐火ケーブにする必要ががありません。

選択肢4. 屋内消火栓設備の非常電源回路に、漏電遮断器を設置した。

✕ 誤りです。

非常時に、漏電遮断器が動作して、屋内消火栓が使えなくなるのを防ぐ為、

漏電遮断器は設けません。

まとめ

火災時には、消火活動に伴い、漏電が発生しやすくなると考えられます。

しかし、そのような時に、漏電が原因で屋内消火栓が使用できないとすれば、

火災を鎮火できなくなります。

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